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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか? 心をつかむニューロマーケティング

満足度★★★
付箋数:22

私たちは、普段、「無意識」のうちに、
好き嫌いを判断しています。

見た瞬間に、ある程度、好きなのか、嫌いなのか、
欲しいのか、欲しくないのかが決まります。

それどころか、ハッキリ見たときよりも、
瞬間的に視覚をかすめ、見たという自覚がない
ときの方が、感情に大きな影響を与えることが
あります。

しかも、自覚がないときの方が、
その効果は長く続くことがわかっています。

これを「閾下感情プライミング」と言います。

閾下感情プライミングで知られているのが、
いわゆる「サブリミナル効果」です。

サブリミナル効果も、一時期、「嘘だ」と
否定されていましたが、最近の実験では、
やはり効果があることが認められています。

さて、この人間の深層心理は、
「脳」の働きから生まれます。

好き嫌いを決め、モノを買うか買わないかを
決めるのは、私たちの脳なのです。

そこで、脳の働きをマーケティングに
応用することが考えられました。

それが脳科学と商品開発やマーケティングの
実践が結びついた「ニューロマーケティング」
です。

本書では、最新のニューロマーケティングの
知見を7つの法則としてまとめました。

著者はマーケティング共創協会研究主幹の
廣中直行さんです。

『人はなぜハマるのか』、『快楽の脳科学』
などの著書がある方です。

以下、本書で示される7つの法則です。

 法則その1 「珍しさ」と「懐かしさ」の
      バランスを取る
      ― 新奇性と親近性 ―

 法則その2  “期待” を裏切る
      ― サプライズ ―

 法則その3 「自分は正しかった」と思わせる
      ― 認知的不協和 ―

 法則その4 巧みに不満を演出する
      ― 計画的陳腐化 ―

 法則その5 とにかく露出を増やす
      ― 単純接触効果 ―

 法則その6 良い気分にさせる
      ― 投機的になる脳 ―

 法則その7 「他者の力」で売る
      ― クチコミ力 ―

例えば、法則その1の新奇性と親近性。

私たちの「好き」という心理を分解すると、
「新しいものが好き」と「慣れ親しんだものが
好き」に別れます。

相反する心理ですが、この2つのバランスを
うまく取った商品が成功します。

ヤマハから「ピアノでもエレクトーンでもない」
第三の鍵盤楽器として発売されてヒットした
「クラビノーバ」が成功例として紹介されて
いました。

幼児向け人形開発の例では、子どもが欲しがる
新しいものであると同時に、親が抵抗なく買える
安心感を与えることが意識されています。

テレビの歌番組では新しい歌の中に、
意図的に古い歌も混ぜてバランスを取ることも
あるようです。

本書では、これら7つの法則をアップルの
マーケティング手法を織り交ぜながら
解説します。

しかし、アップルのリンゴやマーケティング
に関しては、アップル関係者に取材した証言を
基に書かれている訳ではありません。

あくまで、ニューロマーケティング的に
考えた廣中さんの推測で語られています。

消費者への聞き取りやモニタリング調査よりも
効果が期待されるニューロマーケティング。

本書は専門家も一般読者も両者が読んで、
意味のあるものを目指して書かれています。

この本から何を活かすか?

欲しい気持ちを作るために、マーケティング
では、しばしば「計画的陳腐化」という
テクニックが使われます。

物理的に劣化させたり、商品の機能的価値を
下げたり、情緒的価値を下げたりするなど。

  「リズム感のある企業が成功する。
   “かじりかけのリンゴ” はどこか中途半端だ。
  完全なカタチはしていない。そうかと言って、
  食べ尽くした感じもない。この中途半端な
  ところがいろいろな想像を生む。
  その想像が物語をふくらませ、私たちは
  夢を感じる。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| マーケティング・営業 | 05:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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