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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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世界史を変えた詐欺師たち

満足度★★★
付箋数:21

ジョン・メイナード・ケインズさん(経済学者)、
アイザック・ニュートンさん(科学者)、
ベンジャミン・フランクリンさん(気象学者)、
アラン・グリーンスパンさん(元FRB議長)。

これらの人物に共通する点は何か?

いずれもその功績によって、歴史に名を残して
いるような方々です。

ただし、偉人であることが共通点ではありません。

彼らの共通点は、本書に「詐欺師」として
登場していることです。

詐欺師と言い切ってしまうと、かなり失礼ですが、
見方によっては、実際にやったことは詐欺師と
あまり変わらないというのが、本書の著者、
東谷暁さんの見解です。

「1人を騙せば犯罪だが、みんなを騙せば
経済政策」と呼ばれることもあります。

これはチャールズ・チャップリンさんの名言、
「1人殺せば犯罪者だが、百万人殺せば英雄だ」
になぞらえたもの。

個人がお金を集めるネズミ講は犯罪になりますが、
国が強制的にお金を聴取する公的年金制度は
ネズミ講とは呼ばれません。

しかし、穿った見方でその仕組だけ見ると、
同じようなシステムに見えなくもありません。

  「政府の経済政策のなかには、明らかに
  国民の信頼を裏切ることによって、ある種の
  経済効果を生みだそうとするものが少なからず
  含まれている。
  本書は、その信頼と裏切りとの微妙な
  せめぎあいを、過去の歴史の中に見出し、
  称賛されている政策が実は裏切りであり、
  裏切りに見えたことが本来は信頼の回復を
  目指す政策であったことを発掘しようと
  してきた。」

本書では、歴史に名を残した人たちを
かなり「斜めから」見て、その手口がいわゆる
詐欺とどう違うのかを見ていきます。

紹介される人物は以下の11名です。(敬称略)

 ジョン・ロー(フランス財政赤字に挑戦した
 「賭博師」)

 アイザック・ニュートン(天才の二つの錬金術)

 ベンジャミン・フランクリン(米国紙幣の
 「父」の希望と悪夢)

 ネイサン・ロスチャイルド(ナポレオン戦争で
 台頭した金融政商)

 チャールズ・ポンジ(ただの詐欺師が生んだ
 「国家的詐欺」の手法)

 ヒャルマール・シャハト(敗戦国ドイツで
 振るった「魔術」の正体)

 ジョン・M・ケインズ(「ジョン・ローの再来」
 インサイダー取引に手を出した大経済学者)

 ジョージ・ソロス(世界の金融当局を「味方」
 にしたヘッジ・ファンド)

 ケネス・レイ(史上最大の倒産エンロンの内幕)
 アラン・グリーンスパン(バブル「形成者」
 にして「始末人」の欺瞞)

 サトシ・ナカモト(新しい通貨の「神」か、
 金融詐欺の「悪魔」か)

これらの登場人物の中で、本物の詐欺師は
チャールズ・ポンジさんただ一人です。

英語では、ネズミ講のことをポンジ・スキーム
と呼びますが、それは彼の名前に由来します。

「あなたの資金を増やします。45日から90日の
間に50%から100%の利子が可能です。」

彼はこのような宣伝文句でお金を集め、
実際には運用せず、後から集まった
出資者のお金を以前の出資者に配当して、
うまく回っているように見せかけました。

本書で、ポンジさんが紹介されてるのは、
他の人物とは違う理由です。

  「ここで本物の詐欺師を取り上げるのは、
  彼のせこい詐欺の手口や詐欺師の人生を
  紹介したいからではない。
  正真正銘の詐欺師が考えた詐欺の手口が、
  実は、いまや金融や財政の世界では、
  詐欺でもなんでもなくなってしまったことを、
  これから見ていただくためである。」

この本から何を活かすか?

本書の最後に登場するサトシ・ナカモトさんは、
ビットコインの創始者とも言われる方。

本名なのか、個人なのか、グループなのか、
そもそも実在するのか、正体は不明です。

2008年にネット上で発表された論文
「ビットコイン:P2P電子通貨システム」
の筆者名がサトシ・ナカモトでした。

  「本書で取り上げるのは、 “仮想通貨” と
  いうものがいかにいかがわしいかを知るため
  であり、また、それを称賛する自称経済学者・
  経済政策立案者がいかに能天気であるかを
  見ておくためだ。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経済・行動経済学 | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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