活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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理科系の読書術

満足度★★★★
付箋数:25

あなたは、本を読むことを「苦行」と
感じたことはありませんか?

そもそも、このブログ記事を読んでいる方は、
読書を苦行と感じない人が多いはずなので、
こんな質問は愚問と思えるかもしれません。

しかし、世の中には思った以上に、
本を読むことが苦手な人が多いようです。

かく言う私も、今でこそ年に300冊以上の
本を読むようになりましたが、思い返してみると、
以前はあまり読書が得意ではありませんでした。

本書は、「読書があまり得意ではない人」
向けに読書術を指南した本です。

著者は、京都大学大学院人間・環境学研究科
教授の鎌田浩毅さん。

異色の火山学者として知られる名物教授で、
このブログでも過去に『一生モノの勉強法』や
一生モノの時間術』などの著書を
紹介したことがあります。

私は長い年月をかけて、毎日、生活の一部
として読書ができるようになりましたが、
その経験によって得た読書法に近いことが
本書で説明されていました。

  「本を読む前に、いくつか重要なコツがある。
  ここで無防備に読書を開始してはならないのだ。
  多くの人はここを通過してしまい、あとで
  躓くことになる。本を読みはじめる前に
  やっておくと、その後の読書が楽に行える。」

ここで鎌田さんが挙げるコツは、「目次を読む」
ことと「帯・タイトル・サブタイトル」に
目を向けることです。

この数分もかからない簡単な作業をやるか
やらないかで、読書の効率は大きく違って
くるのです。

また、本を読むことが苦行と感じている人は、
心理的なハードルが高くなっていますから、
「割り切って」読むことが大切です。

まず、誰でも自分に合わない本はあるので、
「途中で読むのをやめていい」と思うこと。

次に、なかなか本を読む時間を作れない人は、
「15分だけ」集中して読むようにすること。

買った本はすべて読まなければならない
わけではないので、読書にも「2:7:1の法則」
があるとわきまえること。

この法則では、世の中にある本が自分にとって、
次のような割合で存在すると考えます。

  2割は一生の伴侶になるような貴重な本
  7割が丁寧に取り組めば得るものがある本
  残り1割はどうやっても縁のない本

こう考えると、苦痛に感じる本を無理に
読まなければならないという呪縛から
解放されます。

最後の心理的ハードルを下げる割り切り方は、
その本から手に入れる情報を「3つに限定」して、
それが達成できたら、読むのをやめてよいと
決める読書法です。

これらの割り切り方をマスターすると、
読書が苦手だと思っていたの多くの人の悩みが、
解消されるはずです。

本書の第Ⅰ部では、この記事で紹介したような
「読書が苦手な人向けの読書術」が解説され、
第Ⅱ部では、「仕事や勉強を効率よく進める
ための読書術」が紹介されています。

本書はタイトルに「理科系」とありますが、
理系、文系、あるいはどちらでもない方を問わず、
あらゆる読書が苦手な方の助けになります。

これは同じ中公新書から刊行されている
木下是雄さんの35年超のロングベストセラー
理科系の作文技術』にあやかってつけた
タイトルなのでしょう。

私もこのタイトルで、本書を手にした一人です。

また、読書が苦手な人は、本書を手にしない
という避けがたいパラドックスを抱えます。

しかし、そこは読書好きの人が、
本書のノウハウを読書嫌いの人に教える
ことで回避できると思います。

この本から何を活かすか?

本書の補講では、うって変わって、
本好きの人に対するアドバイスが書かれています。

「読書に溺れる人生」から引き返す法。

それは、本を減らすための割り切り方で、
「ストック型の読書人生」からの解放です。

本は容易に再入手できると考え、
「フロー型の読書人生」を手に入れるのです。

これは「今、ここで(here and now)」を生きる
過去に囚われない読書術とも言えます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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