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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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「おいしさ」の科学 素材の秘密・味わいを生み出す技術

満足度★★★
付箋数:24

「あの人は、舌が肥えている」といった表現を
使いますが、私たちが、「おいしい」と感じるのは
舌や口の中ではありません。

私たちは、脳で「おいしい」と感じます。

私たちが、食べ物を食べるとき、
まずにおいを感じ、食べ物の色や形を認識して、
口の中に入れます。

口の中で、味を感じ、同時にやわらかいなどの
食感を感じ、耳では食べ物の音を聞いています。

このように、臭覚、視覚、味覚、触覚、聴覚の
五感を使って、食べ物のあらゆる情報を受け取り、
脳はそれを食べてよいか悪いかを判断します。

そして、私たちは生命を維持するために、
人体に必要なものをおいしいと感じ、
人体に害のあるものをおいしく感じない
ようになっているのです。

では、コーヒーやビール、梅干しなどのように
苦味や酸味のある食べ物を、なぜおいしいと
感じるのでしょうか?

実は、おいしさは、本能的に感じるものと、
経験的に感じるものの2種類があります。

疲れたときに、甘いものをおいしく感じ、
汗をかいたときに塩分を含むものがおいしく
感じるのが本能的なおいしさです。

一方、子供のときは苦手だった食べ物が、
大人になったらおいしく感じるのが、
経験的なおいしさです。

味覚には、甘味、塩味、うま味、酸味、苦味の
5種類があります。

この内、甘味、塩味、うま味の3つは、
食経験のない赤ちゃんでもおいしく感じる、
本能的なおいしさの味覚です。

なぜなら、甘味はエネルギー源の糖、
塩味は生体調整などに必要なミネラル、
うま味はタンパク質源のアミノ酸や核酸に
由来しているからです。

この3つの味覚は、人体に必要な栄養素の
存在を知らせるシグナルになっていて、
誰もが生まれながらに持っているものです。

これに対し、酸味は腐敗を、苦味は毒素の
存在を知らせる味で、避けるべき危険の
シグナルです。

しかし、食経験を積んで、安全な食べ物だと
認識されれば、酸味や苦味のある食べ物も
おいしく感じるのです。

これが経験的なおいしさで、その感じ方は
人それぞれによって基準が異なります。

さて、本書は「おいしさ」の秘密を科学的に
探る本です。

私たちの脳は、どのような仕組みで
おいしさを感じるのか?

食材のおいしさはどこからやって来るのか?

食材は、その成分や、調理や熟成によって、
どのような化学変化が起こり、おいしくなるのか?

著者は、サイエンスライターで、明治学院大学や
東洋大学でも非常勤講師を務める佐藤成美さん。

本書では、「おいしさ」に関して、
多角的にアプローチして、その秘密に迫ります。

「食」に関する研究の最前線もリポートします。

私たちが毎日食べる食品は、奥が深く、
そこにはいろいろな科学や技術があります。

おいしさとは、食べ物を食べた時の快感。

この仕組みを知ることで、おいしいものを
もっとおいしく食べられるようになり、
逆に止められない食欲にも歯止めをかけることが
できるようなります。

食にこだわる人にとっては、本書を読むと、
おいしさの根拠を科学的に知ることができるので、
必読の書だと思います。

本書は、ブルーバックスらしい科学への興味と
科学的な視点を培うことができる良書です。

  第1章 おいしさとはなにか
  第2章 おいしさを生む化学変化
  第3章 おいしさの素を探る
  第4章 食材のおいしさを探る
  第5章 調理から生じるおいしさ
  第6章 おいしさを作るテクノロジー
  第7章 おいしさを感じる脳と味細胞のしくみ

この本から何を活かすか?

調味料は、おいしさを引き出す働きがあります。

では、最高の調味料は何か?

  「近年の研究によれば、食欲を促すホルモンは、
  甘味や香りに対する感受性を高めていると
  示唆されています。つまり空腹であればより
  おいしさを感じるということ。」

実は、「空腹」こそが最高の調味料なのです。

当たり前のことかもしれませんが、
ご飯をおいしく食べたければ、
しっかりお腹を減らしてから食べるのが、
一番おいしく感じるのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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