この一冊で面白いほど人が集まるSNS文章術
付箋数:23
著者の前田めぐるさんから献本いただきました。
ありがとうございます。
採用選考のときに企業が最も重要視するのは、
「コミュニケーション能力」です。
ある調査では、9割近くもの企業が、
コミュニケーション力を最重視する能力として
挙げたそうです。
コミュニケーション力は、ビジネスに限らず、
プライベートも含め、現代社会を生きていく
うえで、最も大切な能力と言っても過言では
ありません。
そのコミュニケーション力のなかで、
今後、ますます重要になっていくのが、
「書く」コミュニケーション力です。
なぜなら、ソーシャルメディアが発達した
現代においては、話すことよりも、
書くことで伝える機会が圧倒的に増えたから。
以前は、書くことで伝えられる範囲は限られて
いましたが、ソーシャルメディアを使って、
今では誰もが多くの人に発信できます。
話すコミュニケーションで一度に伝えられるのは、
多くでも数十人から数百人ですが、
書くコミュニケーションでは、数千人、数万人に
瞬時に伝えることが可能になりました。
本書は、ソーシャルメディアで、あなたが
「伝えたいことを伝わるように」書くための
秘訣をまとめた本です。
ソーシャルメディアで誰でもいいから
フォロワーを増やしたり、裏技を使って
アクセスアップをするための本ではありません。
本書では、最初に「読まれる文章」の書き方を
説明し、次のステップで「共感される文章」を
書くポイントを解説します。
まず、「読まれる文章」を書くための
7つのコツを紹介します。
1. 読まれる文章は、わかりやすい文章
2. 万人受けを狙わず、「伝えたい人」向けに書く
3. むずかしい言葉は、やさしい言葉に変換
4. 一文一義! ポイントを絞ってすっきり
5. 混乱を避け「分ける化」する
6. つないで省く「接続詞」で文章を交通整理
7. 重複を避けると「大人文」になる
個人的に文章を書くときに、気をつけたいと
思っているのは、7番目のコツに挙げられている
同じ言葉の重複を避けることです。
類語で代用したり、代名詞や接続詞を使って
重複を避ける方法などが解説されていて
参考になりました。
そして、本書のキモとなるのは、
「共感される文章」の書き方です。
どんな文章を書けば、心に刺さるのか?
思わず「いいね!」したくなる文章とは?
3秒でつかむには、どう書き出せばいいのか?
本書を手に取るほとんどの方が知りたいのが
このパートでしょう。
全部で11個のコツが紹介されていますが、
このパートには、コピーライターとしての
前田さんのノウハウが詰め込まれています。
本書全体を通してわかりやすのが、
ビフォー&アフターの改造例が満載されて
いることです。
実例で示されるので、こう直せば良くなる
ということが、非常によくわかりました。
一度読んで終わりにするのではなく、
都度チェックするために、
手の届く場所に置いておきたい本です。
私にとっては、「発信する人が楽しんで書く」
という大前提を思いだすことができたのも、
本書を読んで得た、大きな収穫でした。
ちなみに本書は、前田さんが2013年に刊行した
『ソーシャルメディアで伝わる文章術』を
改題し、文庫化したもの。
ただし、SNS事情もここ5年ぐらいで大きく
変わっていますから、そういった点を踏まえ、
大幅に修正しているようです。

本書の最終章には、ソーシャルメディアへの
「投稿前の9つのチェックリスト」が掲載されて
いました。
1. 意図や内容が伝わるか
2. 読みやすいか
3. 一文の長さは適切か
4. 素通りされないか
5. 誇示していないか
6. 名指しで非難していないか
7. ネガティブな印象を与えないか
8. 不快感を与えないか
9. 間違いはないか
今後、私のブログ記事もこのチェックリストで
確認してから投稿したいと思います。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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