没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術
2018年04月04日
付箋数:23
あなたは、「なんとなくつまらない」と
思うことはありませんか?
あるいは、人生に対して「漠然とした不安」を
感じることはありませんか?
もし、こういった感情を抱くことがあるなら、
本書は、あなたの救いになるでしょう。
「なんとなくつまらない」や「漠然とした不安」
を感じている人でも、それを忘れている瞬間が
あるはずです。
それは、何かに「没頭」している瞬間です。
没頭とは、時間を忘れてしまうくらいの
強烈な集中状態にあること。
あっという間に時間が過ぎていて、
終わった後にスッキリしている状態です。
これは、「フロー」とか「ゾーン」と呼ばれる
心理状態と同じです。
「人生におけるラスボス的な “なんとなく
つまらない” や “うっすらとした不安” に
対応するために、 “没頭する技=没頭力を
身につけよう!” というのがこの本の
テーマです。」
著者は、ニッポン放送アナウンサーの
「よっぴー」こと吉田尚記さんです。
吉田さんは、2015年に太田出版から刊行した
『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』
が13万部を超えるベストセラーになった方。
今回は、「なんかつまらない」と感じている
切実な思いに応えるために、没頭する方法を
様々な専門家にインタビューしながら
まとめました。
没頭するめの条件は、アメリカの心理学者、
ミハエル・チクセントミハイさんが提唱した
フロー状態の条件をベースにしています。
1. ゴールとルールがはっきりしていて、
フィードバックが早いこと。
2. 目の前のことに100%集中していること。
3. 無意識に体を動かしていること。
4. 自分というものをなくしていること。
5. 時間の感覚がなくなっていること。
6. その場の状況を自分でコントロール
できていること。
7. その行動自体が目的になっていること。
8. 自分の持っているスキルと
課題のバランスが取れていること。
この中で特に重要なのは、1、6、8番です。
では、没頭(フロー)の条件がわかったところで、
実際にはどのようにして没頭に入るのか。
本書では「不安→開き直り→没頭」という
3つのステップで没頭に入ります。
まずは、交感神経を働かせるために、
ストレスをかけます。
そのための入口として「不安」な気持ちを
活用します。
次に、副交感神経を働かせるために、
一気にリラックスした状態に切り替えます。
このときに必要なのが「開き直り」。
「もうダメだ」と絶望を感じた後に、
「やるしかない」と腹をくくって開き直ると、
次の段階に進めます。
その次にやってくるのが、目の前のやるべき
行為に集中した没頭の状態です。
「自分にとって価値があるものに対して
不安が生まれる。そして、そこに立ち向かわ
ないと没頭は訪れない、ということです。」
つまり、没頭するために最初にすべきことは、
自分にとって本当に大切なことを見つける
ことです。
しかし実際には、自分にとって大切なことが
見つからなくて困っている方も多いはずです。
そんな方には、「当たり前」という常識から
離れて、自分の中の違和感を明らかにする
ことがアドバイスされています。
本書は、語りかけるように書かれているため、
非常に読みやすく、気軽にスッと入っていける
本になっています。
まずは、軽い気持ちでパラパラとページを
めくって見ると、自分に必要かどうかが
判断できると思います。

吉田さんは、「足るを知る」や「分不相応」は
没頭するためには不必要と説明しています。
自分のことが、あまり客観的に見えすぎていると、
没頭はし難いのだと思います。
没頭するには、少しはた迷惑なくらいが丁度いい。
空気が読め過ぎてしまう人は、没頭するのが
苦手なのかも知れません。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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