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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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応援される会社 熱いファンがつく仕組みづくり

満足度★★★
付箋数:25

「応援する」という行為は昔からありました。

しかし、近年、その応援の仕方や応援する対象が
変わってきました。

どのように、「応援」は変わってきたのか?

  「それは、一般の人たち、つまり消費者が、
  自ら率先して行動を起こしているということだ。
  単にモノを買って生活する受け身の存在ではなく、
  自発的に声援を送り、助けようとしている。
  AKB48の総選挙や応援消費は、 “購入” では
  あるが、そこには、購入を通して、応援をしたい
  という自発的な行為がある。」

応援は、1つの経済の新しい形として、
私たちの生活に浸透しつつあります。

その応援経済が、進んだ背景には2つの理由が
挙げられます。

1つ目は、インターネットの普及、
特にSNSの普及が大きく影響しています。

SNSの登場によって、それまで単に情報の
受け手だったファンが、自分たちで積極的に
情報を発信して、ファン同士をつなげ、
応援の輪を広げられるようになりました。

2つ目は、消費者の関心が「モノ」から
「コト」へ、さらに「参加」へと変わってきた
ことにあります。

消費者が「参加」することが文化になり、
経済活動に影響を及ぼすようになっています。

さて、本書は、「応援」する顧客心理を分析し、
それをマーケティングに活かすための本です。

著者は、上智大学経済学部経営学科教授の
新井範子さんと、東京富士大学経営学部教授の
山川悟さんの2人です。

まず、本書では、応援を次のように定義します。

  「対象に対して、プラスの感情(好意)から、
  行動すること」

強い気持ちがあれば、思っているだけでなく、
何か行動を起こしたくなります。

そこで、心のなかで思っているだけでなく、
何か行動を起こすことを応援と捉えます。

そして、応援されるブランドを5つに分類します。

1. 崇拝型応援タイプ
 ~時代の先鋒として道を切り開く存在~

 イチロー選手、三浦知良選手、矢沢永吉さん、
 羽生善治永世七冠、村上春樹さんなど。

 ブランドとファンとの関係は「カリスマ」と
 「信者」という関係になります。

2. 愛着型応援タイプ
 ~手に届きそうな距離感を保つ~

 「地元」「馴染み」「昔からのつき合い」
 「幼いころの・若い頃の思いで」から応援
 されるタイプ。

 高校野球の地元校の応援や、Jリーグ、
 芸能人では博多華丸・大吉さん(福岡県)や
 サンドウィッチマンさん(宮城県)など。

3. 同志型応援タイプ
 ~同じ目標の下、顧客と共に闘う~

 プロ野球の中でも、広島東洋カープの
 応援姿勢は、他球団とは一線を画する
 独特の「熱さ」があります。

 それはカープを応援するというレベルではなく、
 カープと共に闘うという立場のものだからです。

4. 共歓型応援タイプ
 ~自らが楽しむ姿勢を貫く~

 企業やブランドが顧客と同一の世界観を
 共有し、「一緒に遊ぶ」「一緒に楽しむ」
 ことでファンを拡大させていきます。

 東北地方を中心に活動する、地域密着型の
 プロレス団体、みちのくプロレスがその典型。

5. 賛助型応援タイプ
 ~可能性と脆弱さとが魅力的なブランド~

 手を差し伸べたい、育ててあげたいと思わせる
 弱さゆえの強さがあります。

 会いに行けるアイドル、AKB48などのグループは、
 その未完成さも魅力の1つです。

本書では、これら5つの応援されるブランドから、
共通項を導き出し、マーケティングにおいて
必要な条件をまとめています。

実際にマーケティングで活用できるかどうかは
別として、「応援経済」を読み解くだけでも
十分に楽しめる本だと思います。

  第1章 なぜ今、「応援」を考えるのか
  第2章 応援経済が進行している
  第3章 応援されるブランドの類型と特徴
  第4章 応援される会社「4つの必要条件」
  第5章 応援を味方につける方法

この本から何を活かすか?

本書のケースインタビューの1つとして、
2016年12月30日の朝日新聞朝刊に掲載された
「SMAP大応援プロジェクト」が紹介されて
いました。

これは3人のSMAPファンが、
SMAPの解散を受けて企画したものです。

クラウドファンディングで4000万円を集め、
SMAPの曲名と、これからもずっと応援していく
というメッセージを掲載したものです。

この広告は2017年の新聞広告賞の優秀賞を
獲得しました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| マーケティング・営業 | 05:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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