活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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なぜアマゾンは「今日中」にモノが届くのか

満足度★★★★★
付箋数:27

  「さて、ここまで、アマゾンの物流戦略と、
  それを支えるアマゾン式ロジカル経営の
  3つの柱、人材戦略などを紹介してきました。
  アマゾンがどのように、ネット通販事業の
  世界を変え、物流の世界を変えてきたのか、
  そして、その裏にあるアマゾン独自の戦略や
  考え方がおわかりいただけたかと思います。
   “真実の姿がよくわからないので恐い” 
  という存在だったアマゾンが、より身近に
  感じられるようになったでしょうか。
  それとも、知る前よりもさらに恐ろしい
  存在になったでしょうか。」

本書は、中途半端な気持ちで読んでは
いけない本かもしれません。

ビジネスを真剣に行っている人であれば、
本書でアマゾンのことを知れば知るほど、
間違いなく、より恐ろしい存在に感じると
思います。

本書は、過去に刊行されているどんな
アマゾン本よりも詳しく、その物流システム
について解説しています。

しかし、その仕組みがわかっても、
「これは真似できない」と完全に白旗を
揚げることしかできないかもしれません。

本書の著者、林部健二さんは、元アマゾン
ジャパンのSCM(サプライチェーンマネジメント)
のマネージャー。

アマゾンジャパンの立ち上げから参画し、
サプライチェーン部門とテクニカルサポート
部門で責任者を務め、その躍進に貢献した方です。

  「ここ数年、アマゾンに関する書籍や雑誌の
  特集などが多くでていますが、アマゾンを
  内部から知っている私からすると、
  そのほとんどは表面的にアマゾンのサービスや
  施策を取り上げているだけで、結局
   “アマゾンはすごい” で終わってしまっている
  ように思えます。これでは、アマゾンの本当の
  強さはわからない、日本企業が参考にする
  こともできない、と感じたのが、本書の出版を
  思い立ったきっかけです。」

実際に、本書は他のアマゾンに関する本が、
「子供騙しだった」と思えるぐらい詳しく、
アマゾンの物流の仕組みを公開しています。

物流に関する、アマゾンの秘密がわかっても、
そこにつぎ込むリソースが圧倒的すぎて、
日本企業は戦意を喪失するレベルだと思います。

日本の企業がアマゾンに匹敵するような
物流システムを作れない理由は2つあります。

1つは、物流に大きな投資ができないこと。

通常の会社では、「倉庫」はコストセンター
と位置づけ、コストダウンを目指します。

結果、既存の倉庫をそのまま使ったり、
改修して使うのがのが一般的です。

しかし、アマゾンは倉庫こそが、
商品を安く速く届けるための「要」と考え、
尋常ではない額の設備投資を行います。

どんどんハイテクを導入し、無線を飛ばし、
機械でモノを運ぶ仕組みを作り上げました。

もう1つの理由は、人材への投資です。

日本の企業では、物流を管理するために
高い給料を払って優秀な人材を集めるという
発想がありません。

しかし、アマゾンは物流にこそMBAを取得した
経営やシステムがわかる優秀な人材を採用して
投入します。

そもそも、今のアマゾンの倉庫運営と物流も
マサチューセッツ工科大学の大学院でMBAと
工学修士を取得したジェフ・ウィルケさん
という人物が、他の優れた科学者たちを集め、
構築したものです。

アマゾンの倉庫内の動きを様々な指標により
分析し、どこの倉庫に在庫を置けばいいか、
注文をどこの倉庫で対応すべきか、複数の商品を
どう組み合わせて梱包するのが効率的かなどを
自動で判別するアルゴリズムを開発したのです。

また、本書ではアマゾン流の緻密なデータに
基づくロジカルな経営についても解説します。

この部分だけを見ても、日本の企業が
そう簡単にアマゾンに太刀打ちできるようには、
思えませんでした。

この本から何を活かすか?

アマゾンには、高い人材を採用する独自の
「バーレイザー」という仕組みがあります。

これは、採用の拒否権を持つ人で、
「基準を上げる人」を意味します。

バーレイザーの選ばれるのは、人を見る目があり、
過去に優れた人材を採用した実績がある人。

採用の部門長がYesと言っても、
社長がYesと言っても、バーレイザーがNOと
言えば、その人物は採用しないようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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