活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方

2018年01月16日
経済・行動経済学 0
満足度★★★
付箋数:24

  「既存の資本主義に多くの人が感じていた
  ことは、 “お金にはならないけど価値のある
  ものって存在するよね?” という点だと
  思います。例えば、NPOによる社会貢献活動
  だったり、地方創生のようなプロジェクト
  だったり。」

本書の著者、佐藤航陽さんは、資本主義上の
お金が、現実世界の価値を正しく認識・評価
できなくなっていると指摘します。

その問題点を解消して、新しい経済のルール
の中心になっていくのが「価値」だと言います。

  「今後は、可視化された “資本” ではなく、
  お金などの資本に変換される前の “価値” を
  中心とした世界に変わっていくことが予想
  できます。
  私はこの流れを “資本主義(capitalism)” 
  ではなく “価値主義(valualism)” と
  呼んでいます。」

そのそもの「価値」という言葉には、
3つの意味が含まれています。

1つ目は、有用性としての価値。

これは「役に立つか?」という観点から
考えた価値です。

2つ目は、内面的な価値。

愛情・共感・興奮・好意・信頼など、
実生活に役に立つわけではないけれど、
その個人の内面にとってポジティブな
効果を及ぼす価値です。

3つ目が、社会的な価値。

慈善活動やNPOのように、個人ではなく
社会全体の持続性を高めるような活動に
よってもたらされる価値です。

これまでの経済を回してきた資本主義は、
1つ目の有用性のみを価値と認識して、
他の2つの価値を無視してきました。

それが資本主義の問題点であると同時に
限界でもあったのです。

佐藤さんが、本書で説明する価値主義では、
有用性としての価値だけでなく、人間の
内面的な価値や、全体の持続性を高める
ような社会的な価値も、すべて価値として
取り扱う仕組みです。

では、どうやって目に見えないものを
可視化することができるのでしょうか?

  「内面的な価値も数字のデータとして
  認識できれば、それらは比較することができ、
  かつそのデータをトークン化することで
  内面的な価値を軸とした独自の経済を
  作ることもできます。」

ちなみに、トークンとは、仮想通貨の
根っこで使われるブロックチェーン上で
流通する文字列のことです。

また、価値主義では、これまで見えなかった
ソーシャルキャピタルの価値も可視化した
上で、資本主義とは別のルールで経済を
実現することができるようです。

本書は、まず現在の経済やお金の起源、
そしてそのメカニズムを説明するところから
始まります。

次に、それが最新のテクノロジーによって、
どのよに変化してきているかを解説。

最後に、本書の主題として、資本主義の
欠点を補う「価値主義」という考え方に
ついて説明します。

それが、資本主義の先の「お金2.0」の世界。

本書は、IT企業メタップスの創業者である
佐藤さんが、これまで12年間考えてきたことを
まとめた本です。

金融や経済の専門家とは全く違う視点で、
「新しい経済」で動く世界が語られています。

テクノロジーによって、これからどう変わるのか、
その可能性を知ることができる本だと思います。

  第1章 お金の正体
  第2章 テクノロジーが変えるお金のカタチ
  第3章 価値主義とは何か?
  第4章「お金」から解放される生き方
  第5章 加速する人類の進化

この本から何を活かすか?

デジタルネイティブの次はトークンネイティブ。

トークンネイティブとは、生まれた瞬間から
ビットコインやブロックチェーンに当たり前に
触れて、使いこなすとができる世代です。

今の私たちとは、全く違う視点でお金や経済の
ことを捉えることができます。

本書では、今のデジタルネイティブ世代が、
トークンネイティブ世代の作るサービスが
理解できなくなり、「規制が必要だ」という話を
している未来を想像しています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

気に入ったらシェア!

ikadoku
この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

コメント0件

コメントはまだありません