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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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御社の商品が売れない本当の理由

満足度★★★★
付箋数:25

マーケティングの教科書を読んだだけでは、
実際の現場では、その通りにうまくいくことは
あまりありません。

なぜなら、マーケティングの教科書は、
「神話」に基づいて組み立てられた理論だから。

それは、次のような神話です。

  「市場は客観的に存在し、科学的に分析できる。
  精緻に分析し、予測すれば、正しい戦略と
  計画ができあがる。その戦略と計画をきちんと
  実行すれば、予測どおりにうまくいく。」

この神話に基づいて、マーケティングの父、
フォリップ・コトラーさんが理論の体系を
まとめたのが、「管理マーケティング」です。

しかし、インターネットやスマートフォンの
時代になり、管理マーケティングが狙いどおり
効果を発揮することは、ほとんどなくなって
しまいました。

逆に管理マーケティングの神話が、
現場での現実を見誤らせているのです。

御社の商品が売れない理由は、
それだけではありません。

  「マーケティングの発想から、計画、実践、
  さらには、それが立脚している人間との
  コミュニケーションについての考え方に
  いたるまで、わたしたちはさまざまな
   “呪縛” の鎖によって、がんじがらめに
  囚われてしまっています。呪縛というのは、
  誤った常識や管理マーケティング、
  それらが立脚している古い理論やモデルを
  信じ込むことによって、わたしたちが
  現場の現実に即した対応をとれなくなって
  しまっていることをさしています。」

本書は、コトラーさんのマーケティング理論を
否定しているわけではありません。

その理論に固執して囚われ過ぎていては、
現場での実践では期待した効果が
得られないということです。

本書では、コトラーさんのマーケティングの
体系内から始め、次にその体系から脱し、
最後には体系を超えることを試みます。

著者は、大阪ガスの社内起業によって、
住宅リフォームの仲介サイト「ホームプロ」
を立ち上げた実績のある、鈴木隆さんです。

本書では、19個のマーケティングの呪縛の
鎖(誤解)を解きながら、実際に現場で売れる
マーケティングについて解説します。

では本書から、マーケティングの呪縛を
2つほど紹介しましよう。

まず1つ目は、「マーケティングは売ること」
という誤解。

マーケティングとは、売らなくても売れる
ようにすること、売ること・売り込むこと
であるセリングを不要にすることです。

セリングでは、「はじめに商品ありき」で
考えますが、マーケティングでは、
「はじめに顧客ありき」で考えます。

2つ目は、「戦略で勝負がつく」という誤解。

一般的には、戦略は戦術より上位の概念です。

しかし現実には、戦術は戦略に従うだけ
でなく、戦略もまた戦術に従うのです。

つまり、戦略がなければ無謀ですが、
戦術がなければ無力であり、この2つは
表裏一体で、両方があってはじめて有効に
機能するのです。

  「あえて戦略と戦術のどちらか一方だけを
  選ばざるをえないとするならば、どちらを
  選ぶべきでしょうか。
  教科書などでは戦略としますが、
  実務では戦術を選ばなくてはなりません。
  どんなによい戦略を立てても、そもそも
  戦術で集客できなければ、手も足も出ません。
  戦略に難があっても、戦術で集客できれば、
  戦略を軌道修正していくこともできます。
  戦略は当初の仮説にすぎません。
  仮説を検証するためには、戦略でまずは
  集客できなければ始まらないのです。」

本書は、マーケティングの実務担当者が
知りたかった、理論と実務の間を埋める本です。

実例もかなり多く紹介されている、
高密度な実践マーケティングの新書です。

この本から何を活かすか?

鈴木さんが本書で最終的に提示するのは、
実践マーケティングの「統合モデル」です。

これまでの管理マーケティングでは、
切り捨てられてきた、戦術・実行・過程が
組み込まれたモデルです。

コトラーさんが示す『マーケティング3.0
や『マーケティング4.0』という新たな段階に
おいても機能するモデルになっています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.



株式会社 内外出版社
関根 真司
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