活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT


≫ EDIT

武器としての経済学

満足度★★★
付箋数:24

  「近年はカーシェアリングやシェアハウス
  など誰かが所有しているモノや空間を
  複数の人で共有する “シェアエコノミー
  (共有型経済)” が広がってきたが、
  これからはウーバーやエアビーアンドビー
  のように空いているモノや空間を
  ニーズのある人に提供して活用する
   “アイドルエコノミー(余剰活用型経済)” 
  (私の造語)が主流になるだろう。」

ウーバー(Uber)とは、スマートフォンの
アプリを利用した配車サービス。

一般個人の空いている車をタクシー代わりに
使い、アプリに乗用場所と行き先を
入力すると、近くにいる登録済みの車の
到着時間や料金の目安が表示されます。

その便利さと料金の安さが人気を集め、
世界中に事業を拡大しています。

エアビーアンドビー(Airbnb)は、
世界最大級の宿泊予約サイト。

個人が所有する空き部屋や一軒家などを、
インターネットを介して、宿泊希望者に
仲介する民泊のプラットフォームです。

登録されている物件は、城、ツリーハウス、
ボート、島まるごとなどもあります。

いずれのサービスも、日本では法律面で
簡単にクリアできないところがありますが、
世界ではインターネットを通じて
「空いている」ものを手軽に利用する
サービスの流れが起きています。

こうしたサービスが経済の中心となることを
大前研一さんは「アイドルエコノミー」と
呼んでいます。

日本でも、不動産会社が扱っていない、
「軒先」の物件やスペースを対象にして、
ウェブ上で貸したい人と借りたい人を
マッチングするサービスを提供する
「軒先.com」があります。

また、空いている月極や個人の駐車場を
一時利用できるサービスを展開しているのが、
「akippa(アキッパ)」。

空いているものを有効活用するサービスは、
少子高齢化社会だからこそ、まだまだ広がって
行く可能性があるようです。

これは、ひとつのビジネスモデルと言うより、
資産を持たずに、空きリソースを有効活用する
「経済の新しいフレームワーク」。

これまでの経済の流れを変える本質的な
変化だと、大前さんは見ています。

本書は、「経済学」という学問ではなく、
実際の企業の活動や新しいサービスから、
どのような経済活動が繰り広げられるかを
俯瞰した本です。

個人的には、日本の自動車産業が今後、
どうなっていくかが気になっていたので、
なかなか興味深い内容でした。

大前さんの見立てでは、自動運転技術は、
単なる技術革新ではなく、業界そのものを
根底から覆す可能性があるというものでした。

本書は、大前さんが連載している小学館の
国際情報誌「SAPIO」で、経済に関する
疑問を読者から集め、それに対する答えを
25のテーマでまとめたものです。

「週刊ポスト」に連載している記事と
書き下ろしを加えて編集したようです。

為替、物価、株式、金融政策、不動産市況、
年金、税制、チャイナリスクなど、
扱うテーマは多岐にわたっています。

雑誌の連載を読んでいる方にとっては、
聞き慣れた話かもしれませんが、
わかりやすく、大前さんらしい視点が
取り入れられた本だと思います。

この本から何を活かすか?

大前さんは、日本の自動車産業は、
今後10年で窮地に立たされることを
予想しています。

その鍵となる大きな変化は、次の3つです。

 1. カーシェアリングのさらなる普及
 2. ガソリン車から電気自動車(EV)への移行
 3. 都市の自動運転化

もし、こうした変化に対応できなければ、
自動車産業は「遠くない未来になくなる」と、
大前さんは予想しています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 05:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://ikadoku.blog76.fc2.com/tb.php/3129-257d65d8

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT