活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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9プリンシプルズ:加速する未来で勝ち残るために

満足度★★★
付箋数:24

  「2012年の春の日にエージェントが電話を
  よこして、本の共著に興味あるかと尋ねた。
  真っ先に言ったのは “ない” の一言だった。
  物書きが集まって苦労話をするとき、
  最もぞっとするものはクリエイティブな
  協働作業がおかしくなったものについての
  話なのだ。ほんの好奇心で “ちなみに相手の
  書き手は誰?” と尋ねた。
   “伊藤穰一” とエージェント。
   “おっと。それなら、ある” と私は答えた。」

こう語っているのは、本書の共著者の一人、
ノースウェスタン大学助教授で、
MITメディアラボ客員研究員のジェフ・ハウさん。

ハウさんは、現在、普通に使われている
「クラウドソーシング」という言葉の
生みの親です。

ハウさんが、名前を聞いただけで、
一緒に仕事をしたいと心変わりした相手は
伊藤穰一さんです。

伊藤さんはベンチャーキャピタリストとして
世界的に有名で、現在はMITメディアラボの
所長を務めている方です。

日本ではNHK Eテレのる語学教養番組、
「スーパープレゼンテーション」の
ナビゲーターとしても知られています。

恐らく、本書を手に取った方のほとんどは、
「伊藤穰一」という著者名を見たからに、
違いないでしょう。

ハフさんをはじめ、みんな伊藤さんが
何を語るのかを知りたいのです。

原題「Whiplash: How to Survive
Our Faster Future


Whiplashとは、むち打ち症のことです。

むち打ち症になってしまうほどの
急激な速さで変化する未来を、私たちは
どう生き延びるかを論じた本です。

その未来を生き残るための術が、
「9つの原理(ナイン・プリンシプルズ)」
としてまとめられています。

  1. 権威より創発
  2. プッシュよりプル
  3. 地図よりコンパス
  4. 安全よりリスク
  5. 従うより不服従
  6. 理論より実践
  7. 能力より多様性
  8. 強さより回復力
  9. モノよりシステム

伊藤さんの哲学がまとめられているので、
具体的なノウハウではなく、少し抽象的な
内容です。

未来を生き抜くための術ですから、
あまり内容が具体的過ぎると、
すぐに陳腐化してしまいます。

そのため、この程度の抽象度は
必要だと思います。

個人的に気に入ったのは、5つ目の原則
「従うより不服従」です。

  「不服従、特に問題解決のような極度に
  重要な領域での不服従は、しばしばルール準拠
  より大きな見返りをもたらす。
  イノベーションには創造性が必要で、
  創造性は―善意の(そしてあまりに善意でない)
  管理職たちの大いなるフラストレーションの
  源ではあるけれど―しばしば制約からの自由を
  必要とする。(中略)
  偉大な科学的進歩に関するルールは、
  進歩のためにはルールを破らねばならない
  ということだ。言われた通りにしているだけで
  ノーベル賞を受賞できた人はいないし、
  だれかの設計図にしたがっていただけで
  ノーベル賞をもらえた人もいない。」

社会の役に立つ、良心を持った「不服従」が
イノベーションを生むのです。

解釈が少し難しい部分もありますが、
なかなか刺激的な本だと思います。

この本から何を活かすか?

  「台風が吹き荒れたとき、鋼鉄のように
  強い樫の木は砕けるが、柔軟で回復力のある
  葦は低くたわみ、嵐が通り過ぎるとまた
  跳ね起きる。失敗に抵抗しようとして、
  樫の木はかえってそれを確実にして
  しまったわけだ。」

本書では、サイバーセキュリティの分野で
「強さより回復力」が語られていました。

個人的には、この原則は他の分野でも
広く応用が効くと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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