活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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アマゾノミクス データ・サイエンティストはこう考える

満足度★★★
付箋数:25

  「私はかつてアマゾンのチーフ・サイエン
  ティストとして、ジェフ・ベゾスとともに
  会社のデータ戦略を策定し、顧客を中心に
  モノを考える文化を創りあげた。
  社内の編集者が書いた製品レビューと、
  消費者が書いたレビューでは、どちらのほうが
  商品購入後の顧客の満足度は高くなるのか。
  従来型の人口動態に基づくプロファイリング
  から導き出したお薦め商品と、個人のクリック
  に基づくお薦め商品では、どちらのほうが
  購入に結びつきやすいのか。数々の実験を
  通じて、われわれはこうした疑問への解を
  見つけていった。その結果、メーカーが
  スポンサーとなったプロモーションより、
  本音のコミュニケーションのほうが有効
  であることが明らかになった。われわれが
  アマゾンで開発したパーソナライゼーション
  ・ツールは、消費者の意思決定のあり方を
  根本的に変え、eコマースにおける新たな
  スタンダードとなった。」

本書の著者、アンドレアス・ワイガンドさんは
アマゾンのチーフ・サイエンティストを務めて
いたため、本書の邦題は『アマゾノミクス』
とつけられています。

しかし、本書にはアマゾンの事例はたくさん
登場するものの、アマゾンに特化した本
ではありません。

原題『Data for the People: How to Make
Our Post-Privacy Economy Work for You
』。

本書は、企業はいかに個人データを扱うべきか、
個人はいかにデータが取得され、行動を把握
されるリスクと付き合うべきかを論じた本です。

本書はデータエコノミーの新たなルールを
検討しています。

  「われわれの生活はデータ企業につつぬけだ。
  データ企業は個人のデータを収集・分析し、
  売買することもある。(中略)
  われわれは自分たちに関わるデータの変更、
  交換、販売に対してある程度の発言権を
  持つべきであり、データ使用に関する条件の
  設定にもかかわる必要がある。
  われわれデータを作成する側とデータ企業の
  双方が、透明性と主体性を持たなければ
  ならない。そのためには、個人データや
  われわれ自身に対する考え方を根本的に
  変えなければならない。」

本書では、前半でわたしたちのデータが
実際にどのように取得され、活用されて
いるのかを、実例をあげて解説します。

後半では、わたしたちの身の回りにある
無数のセンサーが、様々な情報を取得する
ことが語られています。

センサーは2020年までに、世界中で1兆個が
配置され、わたしたちの位置のみならず、
人間関係や感情さえも読み解かれる可能性が
あるようです。

全米では毎月1億件のナンバープレート情報が
集められ、車がどこにいたか特定されます。

肌に貼れる最新の無線センサーは、
汗からストレスを探知し、視線追跡装置は
従業員の注意力を測定します。

さらに意思決定の際に、わたしたちの脳の
なかで起きていることを読み取る
fMRIスキャナーも登場しています。

ジョージ・オーウェルさんが『一九八四年
で描いたビッグ・ブラザーに監視される社会が
実現する可能性もあるのです。

そうならないために重要となるのは、
「透明性」と「主体性」の2つの原則です。

データの取得は危険だからやめるのではなく、
考えるべきは、わたしたちの生活の質を
高めるために、データをどう活用するかと、
そのルール作りです。

本書は、アマゾンの秘密に期待して読むと、
ちょっと期待外れと感じるかもしれませんが、
わたしたちとデータの付き合い方を考える
良書だと思います。

この本から何を活かすか?

アマゾンで、以前に買ったことのある
商品をカートに入れようとすると、
「過去に同じものを買っています」
と警告が出ます。

これは売る側にとっては、販売機会を
損失するリスクとなるかもしれません。

しかし、アマゾンが大事にするのは、
「できるだけ顧客を後悔させたくない」
との考えです。

最終的にそのほうが、顧客はアマゾンを信頼し、
よりアマゾンで買い物をするようになりす。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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