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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み

2017年08月26日
経営・戦略 0
満足度★★★
付箋数:24

最先端の研究・産業用レーザーや光学機器
などを輸入、販売するレーザー専門商社の
株式会社日本レーザー。

この会社は、近藤宣之さんが社長に就いてから、
23年連続黒字を続けています。

しかも、ここ10年以上離職率は、ほぼゼロ。

第1回「日本でいちばん大切にしたい会社」
大賞を受賞している会社です。

しかし、近藤さんが社長になった当時の
日本レーザーは、毎年赤字が続き、
債務超過も1億8000万円にまでなり、
主力銀行からも見放された状態でした。

近藤さんが社長に就任した直後には、
常務が有力商権と優秀な部下を引き連れて
独立する事件も起こりました。

会社はいつ倒産してもおかしくないほど、
ガタガタの状態でした。

そこで、近藤さんは大きく経営方針を変え、
就任1年目から黒字に転換し、2年目には
累積赤字を一掃しました。

一体、何を変えて、V字回復したのか?

  「私は逆風の中を歩き続けてきましたが、
  そのときどきの体験を糧にしてきた結果、
  わかったことがあります。それは、
   “『人を大切にする経営』の実践こそ、
  会社を再建・成長させるたったひとつの
  方法である” ということです。
  人を大切にして、社員のモチベーションを
  上げない限り、会社を発展させることは
  できません。
  つまり、モチベーションが9割ではなく、
  10割なのです!」

近藤さんは、どんな理由があろうとも、
「赤字は犯罪」だと言います。

なぜなら、会社が赤字になれば、
社員に雇用不安を引き起こすからです。

近藤さんが会社を経営する目的は、
たった2つに集約されます。

1つは、「社員の雇用を守る」こと。
もう1つは、「社員の成長を促す」こと。

特に、雇用を守ることに関しては、
近藤さんには徹底したこだわりがあります。

それは、近藤さんが日本レーザーの社長に
就任する前、1000人規模のリストラなど、
何度か大きなリストラをやった苦い経験が
あるからです。

そんな経験があったため、
「雇用を守られる安心感があるからこそ、
社員は一生懸命働くことができる」
というのが近藤さんの経営者としての
哲学になりました。

近藤さんは2度とリストラを行わないために、
日本レーザーを親会社だった日本電子から
2007年にMEBOによって独立させました。

MEBOとは、マネジメント・アンド・
エンプロイ―・バイアウトの略で、
経営陣と従業員が一体となって行うM&Aです。

日本レーザーは、ファンドを入れず、
経営陣と社員からの出資金と銀行借り入れ
のみで、親会社から株式を買い取って
独立しました。

その結果、正社員だけでなくパート出身者も、
派遣社員も、定年後入社の嘱託社員も、
新卒の新入社員も全員が株主となる、
世界的にも例がない会社になっています。

本書では、日本レーザーがどのようにして、
社員を守っているのか、どんな仕組みで
社員を評価しているのかを公開しています。

普通の会社ではあり得ない、「笑顔」で
手当が付く仕組みなどもあります。

個人的には、日本レーザーの仕組みは
非常に素晴らしいと思いましたが、
本の構成上、話しがあちこちに行って、
少し読みづらさを感じました。

この本から何を活かすか?

日本レーザーには、以前、膵臓がんで、
余命2ヶ月と宣告された女性社員がいました。

在宅勤務に切り替え、「療養することが
あなたの仕事だ」と伝え、欠勤扱いにせず、
給料を払い続けたといいます。

残念ながら、その女性社員は42歳の若さで
亡くなりましたが、日本レーザーでは、
その8歳の息子さんの面倒を見ているそうです。

学校が終わって父親が迎えに来るまでの間、
息子さんは母親が使っていたデスクで
自習をして、時々社員が算数などを
教えているようです。

このようなエピソードが日本レーザーが、
「ありえないレベルで人を大切」にしている
と言われる所以です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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