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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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テクノロジー4.0 「つながり」から生まれる新しいビジネスモデル

満足度★★★
付箋数:21

18世紀後半から19世紀前半にかけて、
イギリスで起きた産業革命がテクノロジー1.0。

20世紀になって生産技術が進歩し、
大量生産時代がもたらされたテクノロジー2.0。

通信・インターネットの時代が幕開けして、
情報革命が起こったテクノロジー3.0。

そして21世紀に入り、今起こりつつあるのが、
テクノロジー4.0です。

これは「つながり」から生まれる新しい世界で、
単なる技術革新ではありません。

テクノロジー4.0を生み出した要素は次の4つ。

 1. リアル(実態)経済
  これまで長きにわたって行われてきた、
  市場を通じてモノとカネが交換される
  実態のある経済活動です。

 2. ボーダレス経済
  ヒト、モノ、カネが国境を超えて行き来して、
  消費者から見ると、世界の最も安いところ
  から製品を手に入れる経済です。

 3. インターネットによる見えない大陸
  インターネット革命によってもたらされた、
  目に見えないサイバー空間で営まれる経済。
  
  FinTech、位置情報、IoTなどの新しい技術を
  支える空間です。

 4. マルチプル
  マルチプルとは、現在の株価が今年の収益の
  何倍かを示し、マーケットで企業の価値が
  いくらと見て取れるかの指標。

  テクノロジー4.0の原動力になっています。

この4つの要素のうち、2番目から4番目までは、
これまでの大前研一さんの著書のタイトル
そのものです。

暗に、大前さんが来るべきテクノロジー4.0
の世界を予見してきたと言っています。

  「本書では、FinTech、位置情報、IoTといった
  テクノロジーについて、どんな利点があり、
  どのようなビジネスが生まれているかを
  考察します。その中に、それぞれの
  テクノロジーがつながることよって生まれる
  相乗効果も見て取れます。
  テクノロジー4.0は、ビジネスモデルや
  経済のあり様を変えています。
  インターネット革命の次に来る未来には、
  どんな世界が広がっているのか、
  そして私たちはそこでどんなビジネスモデル
  を構築すべきか、ともに考えていきましょう。」

このテクノロジー4.0の中心にあるのは
「スマホ」です。

スマホが、あらゆるテクノロジーの媒介役
として機能して、「つながる」世界を創造し、
新しいエコシステムを生み出しています。

この全てのテクノロジーがスマホに
集約されている状態のことを
「スマートフォン・セントリック」
と呼びます。

本書は、新しいテクノロジーがもたらす、
「つながり」の世界を技術と経済の視点から
俯瞰した本です。

大前さんが企業経営者向けに行っている
勉強会「向研会」での講演資料とコラムを
中心に加筆・編集したものです。

個別の事例はさて置き、本書で目を引いたのは
FinTechの本質です。

FinTechを理解するためには、次の4つの原理を
知る必要があると解説されていました。

 原理1. 価値あるものは何でも貨幣と
    置き換えられて考えられる

 原理2. 価値は時間の関数である
 
 原理3. 通貨に依存しないスマホ経済

 原理4. 国家や金融機関に代わり、
    FinTechが信用を提供する

こうした本質を捉えた解説は大前さんらしい
ところだと思います。

ただし、本書全体を通して見ると、
テクノロジーの技術的解説と事例紹介が多く、
他の著書と比較すると、大前さん独自の視点は
少なかったように思えます。

この本から何を活かすか?

  「これからは特定の技術やサービスを
  ひとつずつ別々に勉強していては駄目なのです。
  半年に1回程度で良いので、全体を俯瞰し、
  新しい事例や面白い会社が出ていないか
  どうかを見渡すことをお勧めします。」

これは大前さんもやっている勉強法です。

本書のベースになっている「向研会」の
講演が、まさにそのような位置づけで
行われている勉強会なのでしょう。

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