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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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勝負論

満足度★★★
付箋数:21

  「先に断っておきますが、この本で語る
  勝負論は “勝利至上主義” に立脚したもの
  ではありません。何事も勝たないと
  気がすまないという姿勢は、悪いとは
  言いませんが、戦わなくてもいい勝負で
  時間や労力を消耗したり、無駄に敵を
  つくったりすることは必ずしも褒められた
  ことではないからです。
  私が勝負論で最も重視し、実際にいままでの
  人生で実践してきたのは “それが勝負するに
  値するかどうか” という基本に立ち返った
  目線を忘れないことです。」

勝負で大切なことは、「なぜ戦うのか」
という戦う目的を忘れないこと。

この基本に立ち返ることを竹中平蔵さんは、
「Back to Basic」と表現しています。

本書は、小泉政権の郵政民営化において
反対勢力と壮絶な戦いを繰り返した
元大臣の竹中平蔵さんが語る勝負論です。

2016年8月18日に行われた外為どっとコムの
セミナー『勝負論』を書籍化したもの。

竹中さんは、外為どっとコム総合研究所の
首席研究理事として、このセミナーの
講師を務めています。

世間から激しい批判を受けながらも
竹中さんが一貫して取り組んできテーマが、
「健全な競争社会の実現」ですから、
勝負論を語る講師として適任だと思います。

さて、勝負において大切なのは、
時機の見極めと、勝つための準備です。

  「チャンスを待て。だが決して時を待つな」

これは18世紀のドイツの詩人、
ヴィルヘルム・ミュラーさんの言葉。

勝負においてタイミングは極めて重要で、
小沢一郎さんの「日本改造計画」は、
時期尚早だったために、実現できなかった
と竹中さんは指摘しています。

また、勝つための準備として必要なことは、
ゴールから逆算した戦略を練ること。

本書では、政治の世界でよく見かける
7つの戦略が紹介されていました。

 1. 「戦わずして勝つ」
   孫子の兵法の基本中の基本

 2. 「自分の土俵で戦う」
   勝負の舞台を自分の得意なフィールドに
   持ち込むのが常勝の秘訣

 3. 「先手必勝か後出しジャンケンか」
   first mover's advantageは世界共通の戦略
   勝負が長引く場合は後出しジャンケン

 4. 「勝ち馬に乗るか、勝ち馬になるか」
   早い段階で自分を勝ち馬に見せる

 5. 「流れを作るための
  アーリー・スモール・サクセス」
   初期段階の小さな成功実績で期待を集める

 6. 「長期政権のためのロング・サクセス」
   抜本的な改革や創造的な改革

 7. 「ストラテジック・アンビギュイティ」
   意図的に自体を曖昧にする戦略的曖昧性

この中で、いかにも政治的だなと思ったのが、
最後のストラテジック・アンビギュイティです。

この戦略の目的は2つあります。

1つ目は、曖昧さを残すことで、
勝負のタイミングをコントロールすること。

2つ目は、立場を曖昧にすることで、
相手の戦略を立てづらくすること。

実際にこの戦略を意図的に使えるのは、
かなり熟練の勝負師だと思います。

本書は、もともとセミナーがベースになって
いるので非常に読みやすい本でした。

竹中さんの自分のこれまでの経験を
若い世代に伝え、世界で勝負できる人材を
育てたいという情熱が伝わってきました。

この本から何を活かすか?

自分の思考の枠を取り払って俯瞰力を
鍛える方法が、本書で紹介されていました。

それは、「積極的な自分への問いかけ」。

私たちの行動は、自分への問いかけが
起点になっていることが多いようです。

つまり、どのような問いかけを自分にするか
によって、自分の行動も変わるのです。

自分の中で「なぜ?」を繰り返すことが、
物事を多面的に見ることになり、
勝負で大切な「Back to Basic」にも
つながるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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