頭のよさはノートで決まる 超速脳内整理術
付箋数:23
齋藤孝さんが東大法学部の学生だったころ、
同級生からノートを借りる機会が多かった
ようです。
「東大生のノートは美しい」と言われますが、
デキる同級生のノートには、美しいだけでなく、
ある共通した特徴があったそうです。
それは、ノートが「構造化」されていること。
本書で齋藤さんが説明するのは、
備忘録のためのノート術ではなく、
思考するためのノート術です。
「大人こそ、ノートをとるべきだ。
私は声を大にして、そう主張したい。
(中略)ノートをとる技術は、
ビジネスパーソンになっても活かせる。
いや、ビジネスパーソンになってからこそ、
本当のパワーを発揮する。(中略)
ノートは単に情報をメモするための
ものではない。
頭をよくし、心を強くするためのものだ。
利益を生み出す仕事をするのにも、
生産性を高めるのにも役に立つ。」
齋藤さんは、ノート術には3つのレベルが
あると言います。
第1段階は、「中高生レベル」で、
先生が板書したことをそのまま写すだけの
ノートです。
第2段階は、「東大生レベル」で、
板書+ポイントをしぼった先生の言葉を
メモしているノートで、ひと目で内容が
わかるように構造化されているのが特徴です。
第3段階は、ワザ化された「上級者レベル」で、
本書が目指すのはこのレベルです。
この段階は、受け身でノートをとるのではなく、
主体的かつ攻撃的にノートを書きます。
ポイントが3つにまとめられ、
客観情報と主観情報が図などによって
整理されていています。
思考が整理され、アイディアが生まれる
だけでなく、心もスッキリするノート術です。
「大人になってからノートをとらなくなった、
という人は、まずはノートをよる習慣を
身につけてほしい。
それだけでも、知的生産性が格段に上がる。
さらに “ノートをとる技術” を磨いていけば、
“これほど便利なツールはない”
“ノートなしではいられない” と
実感するだろう。」
本書で紹介される「齋藤式ノート術」の
10のメソッドは次の通りです。
1. いつもノートをカバンに入れておく
2. 自分にフィットするノートを見つける
3. ノートに名前をつける
4. ページにタイトルをつける
5. 三色ボールペンを使う
6. 図を描く
7. ポイントを3つにまとめる
8. 日付を入れる
9. ノートは1冊にする
10. 本をノート化する
メソッド3に「ノートに名前をつける」
というのがあるので、複数のノートを使う
ように思われますが、使うノートの数は
メソッド9にあるように「1冊」のみです。
「段取りノート」とか「ワザを盗むノート」
のように名前をつけるのは、「課題」を
意識するため。
もちろん、ノートの名前から逸脱している
ことでも、どんどん書いて問題ありません。
私が見ている限りでは、すぐに結論が
出せない人や、考えが浅い人は、
紙やノートに書いて考える習慣が
ないように思えます。
本書は、そういった習慣がない人には
参考になる本だと思います。
ちなみに本書は、2010年4月に刊行された
『大事なことは3つにまとめなさい!』を
改題して、再刊行したものです。
すでに旧版を読んでいる方は、
中身は変わっていないのでご注意ください。

メソッド10の「本をノート化する」方法
三色ボールペンを使って、重要なところは赤、
まぁ重要なところは青、面白いと思うところは
緑で線を引きます。
特にひっかかる部分には、矢印を引っ張って、
余白部分に自分のコメントを書き込みます。
この本に直接書き込む方法は、時間は節約
されるものの、読んだ本を保管しておく
「スペースが必要」というデメリットも
あります。
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