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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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アリさんとキリギリス ―持たない・非計画・従わない時代

満足度:★★★
付箋数:25

  「本書で描写するのは思考やそのベースとなる
  価値観の対立構造です。人類の歴史において
  数えきれないほど描写されてきた
   “新” と “旧” 、 “保守” と “革新” 、
   “自由” と “規律” 、 “新参者” と
   “エスタブリッシュメント” という対立構造の
  根底に潜む価値観とその要因を、
   “アリとキリギリス” にたとえることで
  探ります。」

イソップの寓話「アリとキリギリス」では、
働き者のアリはその美徳が賞賛され、
怠け者のキリギリスはすっかり
悪者扱いされてきました。

イソップの寓話が書かれたのは紀元前6世紀。

それから2500年以上にわたってキリギリスは、
汚名を被り続けてきました。

しかし、21世紀の現代になると、キリギリスが
汚名を返上できるような世の中に変化して
きています。

  「本書の目的は、 “ついにやってきた”
  キリギリスが活躍できる時代において、
  キリギリスたちの価値観を見直し、
  現代における彼らの市民権を取り戻し、
  来るべき時代の生き方や価値観について
  考え直してみることです。
  ただしそれは、アリの価値観を否定する
  ものではありません。
  アリにもキリギリスにも活躍できる場があり、
  両者の特質を理解すれば、共存共栄が
  図れるのです。」

本書の著者は『地頭力を鍛える』で知られる
ビジネスコンサルタントの細谷功さんです。

本書は、2014年11月刊行の『具体と抽象』、
2016年2月刊行の『「無理」の構造』に続く
シリーズ第3弾。

寓話には擬人化されたキャラクターが
登場して、私たちに教訓を与えてくれます。

しかし、時代が変わり新しい価値観が
生まれたことで、寓話の解釈も変わって
きています。

最近では価値観が見直された例として、
「ウサギとカメ」や「三匹の子ぶた」などが
知られているところです。

そんな中で三谷さんが、「アリとキリギリス」を
題材として選んだのには理由があります。

それは、アリとキリギリスの間には、
他の寓話にはない3つの二項対立の
構図があるからです。

1つ目は、「貯める」アリと「使う」キリギリス。

この違いは「ストック重視」と「フロー重視」と
言い換えることもできます。

貯めたり使ったりするものは、食料やお金に
とどまらず、知識や考え方にまで
広げることができます。

2つ目は、「巣がある」アリと「巣がない」
キリギリス。

アリは「巣の中」のことを優先して考え、
自分の身内とその外という線引を明確に
行っています。

これに対してキリギリスは物事を
2つに分けて明確に線引するという
発想がありません。

これは「閉じた系」と「開いた系」の発想の
違いです。

3つ目は、「二次元」のアリと「三次元」の
キリギリス。

アリの移動手段は主に「歩くこと」ですが、
キリギリスはこれに加え「跳ぶ」ことが
できます。

この違いは行動の自由度の違いで、
考え方や行動パターンに大きな影響を
与えます。

制約を基に考える「固定次元」のアリと、
自由を最優先で考える「可変次元」の
キリギリスと言い換えることができます。

価値観が多様となっている現代では、
私たちがこれまで常識と考えてきたことも、
一度棚卸しをして、本当にそれが正しいか
見直しをした方がいいのかもしれません。

この本から何を活かすか?

具体を好むアリ、抽象を好むキリギリス

アリは具体的な指示や説明を求め、
指示が抽象的だとストレスを抱えます。

これに対して、キリギリスは指示が
あまりにも具体的だとやる気をなくします。

キリギリスは、大きな方向性だけがあれば、
それでいいのです。

「頭がいい」とは、一般的に「抽象度を
上げて考えることができる」とも言えるので、
その意味ではアリよりキリギリスの方が
頭がいいことになりますね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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