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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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国家は破綻する 「日本は例外」にはならない!

満足度★★★
付箋数:23

2016年の夏に、「International Economy」
という世界的な権威から意見を集めている
雑誌に藤巻健史さんは寄稿しました。

テーマは、「今、誰も予想していないが、
次の10年で起こりうるショッキングな出来事」。

藤巻さんが予想したのは、「日銀の倒産」です。

この10年、実際に誰も予想しなかったことが、
いろいろと起こりました。

最近ではトランプさんの米大統領就任が
ありましたし、英国のEU離脱もありました。

2016年に日銀が採用したマイナス金利政策も
その1つかもしれません。

しかし、今から20年以上前、マイナス金利政策
の導入を主張した人がいました。

それが、本書の著者、藤巻健史さんです。

  「私は将来、マイナス金利時代が来ることを
  予想するとともに、政策としての
  マイナス金利政策導入を唱えていました。
  当時は “奇人変人” 扱いをされていましたが。
  その十数年後、ECBがマイナス金利政策を
  導入し、日銀までも導入するようになって、
  私はやっと “奇人変人” から“ 普通の人” に
  戻してもらえたのです。」

さて、藤巻さんが「日銀の倒産」を予想
するのは、「異次元の質的量的緩和」を
行ったからです。

ちなみに、量的緩和はお金をジャブジャブに
するために法定準備預金以上に、
日銀当座預金に積ませようという政策。

「質的」とは、通貨量を供給するために、
10年債、30年債という長期国債の爆買いを
行っている状態を言います。

実は、一般の人から見ると違和感のある
マイナス金利政策は、学問上も実務上も
その効果が実証されている伝統的な金融政策
だと言います。

一方、「異次元の質的量的緩和」は、
学問的にも実務的にも効果が検証されておらず、
一度始めたら出口がない政策のようです。

  「日銀は “ルビコン川” ならぬ、 “三途の川” 
  を渡ってしまったのです。
  Xデーは先に延びましたが、衝撃はその分、
  非常に大きくなってしまうのです。
  私は今回起こるXデーは、明治維新、
  第2次世界大戦の敗戦に匹敵するぐらいの
  大激震だと思っています。
  それに対処し、生き延びるための基本中の
  基本は、 “事態を的確に理解しておくこと” 
  だと思います。」

日本の財政は、今のままではいずれ限界が
来るのか? それとも永遠に安泰なのか?

自分の生きているうちは大丈夫だと思って、
特に準備をしないのも1つの考え方です。

しかし、藤巻さんの言う「国家破綻」に
煽られなくとも、いざという時のために、
何かしらの準備をしておくことは賢明だと
思います。

藤巻さんは、自身がオオカミ少年ならぬ、
オオカミおじさん、あるいはオオカミ爺さん
という認識はあります。

それが分っていて、何十年も同じ主張を
繰り返しているのです。

個人的にはイソップ寓話のオオカミ少年は、
普段の伝え方に問題があったと思います。

いつも「狼が出た!」と言う代わりに、
「万一、狼が出た時のために備えましょう!」
と言っていれば聞く耳をもってくれた人も
いたはずです。

藤巻さんの本書の主張も言い方の問題で、
可能性の1つとして、いざという時の
準備のために読むのは十分アリだと思います。

また、藤巻さんの本はいつも内容は同じですが、
今回は、いつもより内容は濃かったと思います。

この本から何を活かすか?

  「日本は25年間経済を前進させられず、
  赤字を積み上げるだけだったため、
  日本が行っていることは実際のところ
  非常に危険だ」

これは、かつて藤巻さんの雇い主だった
ジョージ・ソロスさんの発言です。

藤巻さんも、ソロスさんに同意しています。

  「今、円は “避難通貨” という認識が
  市場で広がっていますが、二十数年間も
  経済が停滞して、危険な施策を打っている
  国の通貨が、避難通貨なわけがありません。
  暴落の危険があるとの認識を、
  私はソロス氏と共有します。」

私も個人的には円が避難通貨と思われて
いることには違和感があります。

しかし、論理的に考えてそうなるはずの
方向になかなか動かないのが、
マーケットの難しいところです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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