活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT


≫ EDIT

結論を言おう、日本人にMBAはいらない

満足度★★★
付箋数:21

  「私は2005年に早稲田大学ビジネススクール
  (WBS)の教授に就任した。2003年から客員教授
  として教えていたので、その期間を含めると
  通算13年にもなる。日本経済の未来を築く
  エンジンとなるような次世代ビジネスリーダー
  を育てる一助になりたいという思いをもち、
  自分なりに奮闘努力してきた。しかし、大きな
  壁にぶつかり、限界を感じていた。
  結論を言えば、ビジネススクールという
   “不完全な装置” では、優れた経営者や
  ビジネスリーダーを育てるのはできないこと、
  そしてMBAという “金メッキの勲章” には
  何の価値もないことを認めざるをえなかった。
  ならば、去るしかない。
  私は2016年3月、WBSの教授を退任した。」

本書はローランド・ベルガー日本法人会長、
遠藤功さんが書いた「日本のMBA」を否定する本。

遠藤さん自身も海外のMBAを取得し、
日本および海外のビジネススクールで
長い期間教えてきました。

それなのに、なぜMBAは不要と言い切るのか?

遠藤さんが「日本人にMBAなんていらない」と
考える主な理由は次の2つです。

1つ目は、ほとんどの日本企業は、
MBAの価値を認めていないこと。

海外のトップMBAを取得すると、CEOになれたり、
年収が2000万円程度になるなど実入りの部分で
費用対効果があります。

MBAを取得するのに1000万円かかっても、
それを1年で回収することができるので、
借金をしてでも取る価値があるのです。

それに比べて日本では企業側がMBAを
ほとんど評価しないので、就職や転職時に
プラスになることはないのです。

2つ目は、日本のMBAの「質」が低すぎること。

日本のビジネススクールは新設ラッシュで、
名門校でも定員割れし、全員入学できる状態。

MBA取得に必要な単位数もわずか30単位ほどの
ビジネススクールも存在します。

修了要件として、論文さえ書かせないで
学位を与える甘いプログラムのスクールも
まかり通っています。

更には、そもそも教員自体が経営の何たるかを
知らないと遠藤さんは指摘します。

ある程度会社で仕事をこなせるようになった
ビジネスパーソンの「心の隙間」を埋めるのが
ビジネススクールだとも書いています。

いずれにせよ、そこまで書いていいのかと
思うほど、遠藤さんは日本のMBAを全否定して
います。

いいことばかりを並べられると、信用できない
と思う心理が働くのと同様に、ここまで悪いこと
ばかりが並べられると、何かあったの? と
思ってしまうほどネガティブに書かれています。

遠藤さんにWBSで何があったかについては、
「有名ビジネススクール責任者としての苦闘」
のパートで、その内幕が書かれています。

恋愛でも、あまりに好きになり過ぎると、
嫌いになった時の反動が大きいように、
遠藤さんのMBAに対する理想が高すぎたため、
嫌気が差した度合いも凄かったように思えます。

MBA取得を礼賛する本はたくさん出ていますから、
それを中和する意味ではいい一冊だと思います。

ただし、この本だけを素直に読んでしまうと、
MBAに対して強い偏見を持ってしまう
可能性があります。

この本から何を活かすか?

本書で遠藤さんはMBA取得に頼らない勉強法を
伝えています。

 Ⅰ 基礎を身につける勉強
  経営の「原理原則」、ビジネスの「ルール」、
  「基本コンセプト」を学びます。

 Ⅱ 潮流についていく勉強
  日経新聞を読む時も自分にとっては異質の
  分野に目を光らせ、畑違いの情報から
  新たな発想や切り口のヒントを得ます。
  また、毎日の株価を追うなどして、
  全体の大きな流れを掴むことも重要です。

 Ⅲ 現場で感性を磨く勉強
  お手本となるような「非凡な現場」を訪ね、
  そこで何を大事にし、何に取り組んでいるかを
  知ること。それによって自分なりの
  「物差し」が持てるようになります。

 Ⅳ アウトプットを生み出す勉強
  「ビジネスプランや企画書を書く」、
  「人に教える」、「本や記事、論文などを書く」
  など具体的な目的やアウトプットを意識した
  勉強が必要。

ビジネススクールで学ぶかどうかは別にして、
自分の市場価値を高めるためには、
学び続けることは欠かせません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:19 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://ikadoku.blog76.fc2.com/tb.php/2915-6ed2d76f

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT