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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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君たちが知っておくべきこと: 未来のエリートとの対話

満足度★★★★
付箋数:25

  「2013年の初春、新潮社の編集者から、
   “灘高校の生徒たちが二十数人、佐藤さんの
  話を聞きたがっていますが、どうしますか” 
  という話があった。灘高校には上京して
  先輩を訪問する行事があって、同校出身で
  社会の第一線で活躍している人たちと後輩が
  意見交換する機会を設けているということだ。
  灘高校と言えば、日本の秀才を集めた
  超難関高校だ。私は灘高校の出身ではないので
   “先輩” のカテゴリーに入らないのであるが、
  それでも生徒たちは私の本を何冊か読んで、
  その内容について、質問や意見があるという。」

本書は、私立灘高等学校生徒会の主催する
先輩訪問行事の一環として、2013年、2014年、
2015年の各4月に灘高生が、佐藤優さんの
仕事場を訪れて受けた特別講義をまとめた本。

 第1回 真のエリートになるために(2013/4/1)
 第2回 戦争はいつ起きるのか(2014/4/5)
 第3回 僕たちはナショナリズムから
    逃れられない(2015/4/1)

一方的佐藤さんが教えるスタイルではなく、
事前に灘高生は佐藤さんの著書を徹底的に
読み込んで、そこから質問や意見を述べる
ゼミナール方式の講義です。

佐藤さんの圧倒的な知識から、エリートとは
どうあるべきか、世界基準の教養の身につけ方、
知識の使い方から人生哲学までを伝えます。

打てば響くような灘高生の反応は素晴らしく、
このような講義なら、教える方も教わる方も
間違いなく楽しいことでしょう。

灘高生たちは、知のシャワーを浴び、
知的好奇心が満たされると同時に、知的欲求が
更に高まって嬉々とする様子が伝わってきます。
(以下、敬称略、一部省略して抜粋)

 佐藤 「まず始めに、皆さんの方から知りたい
    テーマがあれば言ってください。」

 生徒 「佐藤さんの本を何冊か読ませて頂いて、
    すごく興味を持ったのが、今、世界が
    帝国主義化しているということでした。」

 佐藤 「はい。ほかには?」

 生徒 「大学のリベラルアーツ(教養)のついて
    教えていただけたらと思います。
    佐藤さんが “鳩山総理は複雑系を理解
    している” と書いていらしたんですが、
    そのあたりの勉強もリベラルアーツ
    なのかな、と。」

 佐藤 「大学のリベラルアーツ、複雑系ね。
    あとは?」

 生徒 「やはりご本に書かれていた、民主制を
    突き詰めたら独裁制になるというお話、
    それに関連して衆愚性についても
    伺いたいです。」

 佐藤 「OK。ほかに政治関連の質問や疑問を
    持っている人いる? とりあえずいいかな?
    じゃあ、始めましょう。」

このようにテーマを決めて特別講義が始まります。

生徒たちが聞きたい内容の前に佐藤さんが
語るのは、エリートのあり方について。

日本語で「エリート」と言うと、何となくイヤな
響きがありますが、本来の言葉の意味では、
否定的なニュアンスを含みません。

日本ではエリートに対して嫉妬があるので、
否定的に使うことがありますが、
エリートはどこの国、どこの社会でもいるもの。

独自のノブレス・オブリージュ(高貴さは
義務を強制する)を持っている、
社会の指導者として果たすべき特別の義務を
持つ存在です。

しかし、日本では真のエリートにならずに、
田舎の秀才タイプで満足する、昔ながらの
「平均的エリート」の型に収まってしまう
人が多いと佐藤さんは指摘します。

灘高生には、そんな旧来型の日本的エリートで
止まらず、本来の義務を果たす真のエリートに
なるようアドバイスしています。

イギリスやロシア、その他東欧諸国で
多くのエリートに接してきた佐藤さんだからこそ
伝えられるエリート帝王学です。

この本から何を活かすか?

一級の国際的な教養を身につける第一歩は、
高校で教わることに「穴」がないように
すること、と佐藤さんはアドバイスします。

文系に進むと、偏微分と重積分はやらないから、
後に金融工学を学ぶと障害になってしまう。

理系に進んだ人は、歴史に関する知識に穴が
空きがちで、これが後に響いてくることが多い。

受験だけを考えた勉強だと偏りが生じるので、
自分の教養のどこに穴があるかを意識して、
自発的にそれを埋めていく必要があるようです。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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