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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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統計学が最強の学問である[ビジネス編]

満足度★★★★
付箋数:28

  「多くの日本企業は人材に関してほとんど何の
  分析もしていないし、採用や研修の方法を
  見直したりもしない。
  ただ横並びに、今まで通り、定型的な活動を
  繰り返すのみである。
  だが、経営学者や応用心理学者がこれまでに
  明らかにした研究結果に基づき適切に
  データを分析すれば、どのような人材が
  この仕事でより利益をもたらすのか、
  すぐに明らかになるはずである。」

本書は、43万部を超える大ヒットとなり、
統計学ブームを巻き起こした人気シリーズ、
西内啓さんの『統計学が最強の学問である
の第3弾、「ビジネス編」です。

今回扱うテーマは、経営戦略、人的資源管理、
マーケティング、オペレーションの4つ。

個人のセンスに頼らない「リサーチデザイン」の
考え方に基づき、ビジネスの根幹に関わる分野に
統計学を応用します。

リサーチデザインとは、研究者がどのように
良い研究課題を考え、またその課題に対して
どのような調査や分析を行うべきかを考える
技法のこと。

日本では、あまり知られていませんが、
アメリカでは体系的に教育されている
スキルのようです。

さて、私が本書で最も注目したのは、
「人事」に統計学を活用する方法です。

  「実際のところ、多くの企業は毎年多大な
  労力をかけて採用活動を行っている割に、
  その成果を振り返ることは少ない。
  たとえば、採用した人材がどれだけ社内に
  利益をもたらしたのか、利益をもたらす人間と
  そうでない人間の違いはどこにあり、
  どのような採用プロセスを取り入れば
  良い人材を多数採れるのか、きちんと考えて
  いる企業というのはごく限られている。」

その限られた企業の1つがGoogleです。

Googleの採用は、科学的なエビデンスに
基づいて、募集方法や選考方法が決められて
いるようです。

名門大学を平凡な成績で卒業した人より、
州立大学をトップの成績で卒業した人を
優先して採用します。

なぜなら、実際に採用に関わるデータを
分析した結果、そうしたほうがより少ない
手間で、優秀な人材を採用できると
わかったからです。

また、Googleの面接では「あなたの長所は?」
といった、どうでもいい質問をしません。

その代わりに、技術者の採用であれば、
入社後に担当する仕事の一部をサンプル
としてやってもらうワークサンプルテストを
行ないます。

また、面接の回数は何回あれば十分か、
どのような仕事を担当する人に対して、
どのような質問をするべきか、
社員のうち誰が面接官として最適か
というところまで細かく管理されています。

しかし、多くの企業はGoogleのように
何もしなくても優秀な人材が集まってくる
わけではありません。

Googleとは言わないまでも、一流企業に
優秀な人材は集まります。

では、普通の企業はどのような採用戦略を
採るべきなのでしょうか?

  「状況適合理論という考え方に基づくと、
  必ずしも世界の学者たちが明らかにした
   “どのような人間の生産性が高いか” という
  一般論は必ずしもあなたの会社で当てはまる
  とは限らない。だが、現実に存在する自社の
  データをうまく分析すれば、競合他社が
  まだ気づいていない、成功する人材の秘密を
  発見することができるかもしれないのである。」

本書では、そのための具体的な分析方法までを
提案しています。

正直、上っ面の統計を学ぶ本ではないので、
簡単な本ではありません。

しかし、企業の根幹に関わる、実のある
データ分析を行うには、必読の本だと思います。

この本から何を活かすか?

  「この世には多数の統計手法が存在して
  いるが、本章のような目的で統計解析を
  行うのであれば、初心者はまず重回帰分析
  という手法だけを使えるようになって
  おけばいい。」

ここで言う「本章のような目的」とは、
統計学的な戦略策定のアプローチです。

重回帰分析の具体的な説明は、前著の
実践編』に詳しく解説されているので、
こちらも併せて読むことをお勧めします。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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