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ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

2016年09月27日
社会・国家・国際情勢 0
満足度★★★
付箋数:23

「音」に関する歴史上の発明と言えば、
トーマス・エジソンさんが、1877年に蓄音機を
実用化したことが有名です。

しかし、「音」歴史の起源まで溯ると、
ネアンデルタール人が洞窟の音響効果に
気づいたのが、そもそもの始まり。

この発見がなければ、20世紀に入って、
ジミ・ヘンドリックスさんが新しいサウンドを
作ることはなかったかもしれません。

歴史は、エジソンさんのような有名な発明家
だけで作られる訳ではないのです。

  「斬新なアイディアに向かって突き進む
  偉大な発明家や科学者―たとえばガリレオと
  彼の望遠鏡―の物語には、まぎれもない
  魅力がある。しかし、語ることのできる別の
  もっと深い話もある。レンズをつくる能力は、
  二酸化ケイ素に特有の量子力学特性や、
  コンスタンティノープル陥落にも支えられて
  いたのだ。ロングズームの視点から語ることは、
  ガリレオの天賦の才に注目する従来の物語の
  魅力を半減するものではない。
  ますます魅力を与えるだけである。」

本書は、まったく新しい発明を切り口にした、
まったく新しい世界史の物語。

「ガラス」、「冷たさ」、「音」、「清潔」、
「時間」、「光」の6つのイノベーションについて、
人類の進化の歴史を綴ります。

著者は、PBSとBBCのテレビシリーズ
『私たちはどうして現在にいたったか
(How We Got to Now)』の共同制作者で、
司会も務めるスティーブン・ジョンソンさん。

例えば、「音」のイノベーション関する年表は、
本書では次のように記されています。

 旧石器時代・ネアンデルタール人が洞窟内の
       音響学的効果を利用?
 1500年頃 ・音波の発見
 1857年  ・音を記録する機械「フォノートグラフ
       (音の自動筆記」ができる
 1872年  ・ベルが音をとらえ、伝える手法を発見
 1877年  ・エジソンが蓄音機を発明
 1910年  ・無線機で史上初めて人間の声を船から
       海岸に送信することに成功
 1920年頃 ・真空管の発明
 1920年代 ・拡声器ができる
      ・ラジオが家庭で聴けるようになる
      ・ラジオによってジャズがアメリカ全土
       に広がる
 1930年代 ・ヒトラーが真空管アンプとマイクを
       使って演説
 1950年代 ・真空管アンプを使うギタリストが
       魅力的な音の「ひずみ」に気づき
       はじめる
 1956年  ・北米とヨーロッパの間で初めて
       大西洋横断電話線が敷かれる
 1960年代 ・ビートルズが真空管アンプとマイクを
       使ってライブを行う
      ・ジミ・ヘンドリックスが新しい
       サウンドをつくる
 現代   ・ソナーによる海洋探査
      ・超音波による妊娠検診

ここでは年表に出来事を並べましたが、
エポックメイキング的な出来事の裏には、
それが生まれるに至った物語があります。

名もなき市井の人びとの努力で
生み出されたものや、偶然見出された発見が、
現在の文明につながっているのです。

ある分野でのイノベーションが、まるで違う
領域で変化を引き起こすこともあります。

本書では、そんな不思議な影響の連鎖が、
新しい視点での歴史を紡ぎ出しています。

この本から何を活かすか?

公衆衛生の歴史を紐解くと、人類は「清潔」さ
をずっと求め続けてきました。

私たちが安心して「水」を飲めるように
なったのも、先人たちの努力のおかげです。

現在の「清潔」さは、どこまで進化しているのか?

最近では、「きれいすぎて飲めない水」が
作られています。

これはコンピュータのマイクロチップの
製造に使う超純水。

超純水は細菌汚染だけでなく、
普通に浄化された水に含まれるミネラルや塩分、
その他のイオンも取り除かれています。

超純水は、マイクロチップには理想的な
溶液ですが、人間が飲むと、逆にミネラル分が
吸い取られてしまうため、「飲めない水」に
なっているようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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