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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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仕事に使える「指標」設計入門

満足度★★★
付箋数:25

私たち人間は、何らかの目印を基に行動します。

例えば、個人がダイエットして「体重60Kg」を
目標とすると、この60Kgが目印となります。

企業が活動する場合でも、売上を始めとする
様々な目印となる数値があります。

こういった数値の目印は「指標」と呼ばれ、
判断や評価の基準となります。

定量的に表された指標は、主観が入りにくく、
誰もが理解できるので、意思決定の際に
優先すべきことがはっきりします。

もし、定量的な指標がないと、
経験や勘に頼り、一貫性のない場当たり的な
判断となってしまいがちです。

本書は、「指標を作るための統計分析と
その活用方法の枠組」を紹介した本です。

著者は、データベースマーケティング、
データマイニングが専門の小谷祐一朗さん。

小谷さんは、地図上をクリックするだけで、
日本中の不動産の予測成約価格を調べられる
GEEO」をリリースして注目された方です。

すでに数多くの指標が世の中には存在します。

経営に関わる指標でも、総資本経常利益率、
総資本回転率、自己資本比率、損益分岐点など
挙げればキリがありません。

それなのに、何らかの指標を
自ら作る必要があるのでしょうか?

  「多くの人が参考にする指標を作成し
  普及させることは難しい一方で、
  自ら指標の作成と運用ができれば、
  人に先んずることができる。
  そして、指標作成のノウハウは、
  あなたの職業人生の資産となるだろう。
  また、自ら作ったものは絶え間なく
  変化する状況に対応させやすい。
  そのために指標作成の基礎技術である
  データ分析を勉強しよう。」

本書では、第1章で指標の重要性について説き、
第2章では数字の読み解き方とデータの種類
について解説します。

第3章では簡単な確率の法則を扱い、データの
描画手法と要約統計量について触れます。

第4章では、相関分析、回帰分析、因子分析
などの統計手法を学びます。

第5章では、統計解析に基づく指標づくり
として、4つの事例でその使いこなす方法に
ついて解説します。

この第5章で紹介されている事例は、
次の4つです。

 ・回帰分析で予測値と離れた
  「割安不動産発見指標」を算出

 ・自己回帰モデルによる独自の
  「市場心理指標」で市場を読む

 ・ロジスティクス回帰分析で
  「ビール購入指標」をつくる

 ・因子得点を「併せ買い指標」にする

小谷さんは、最終的な自分の指標づくりの
ポイントとしては3点を挙げています。

  「極端なことを言えば、データ分析する
  ときには、データが分布する幅(標準偏差や
  分散で表される)に着目すること、
  平均値だけでなく中央値等からも分布の
  形状を考えること、そして偏差等を使う
  ことが最も重要である。
  様々な統計分析手法は考案されているが、
  この3点が自分で指標を開発する際の
  ポイントだと筆者は考える。」

本書は、ビジネスパーソンとして、
統計的な考え方や手法を理解することに
重点を置いて書かれています。

データを分析する心構えから、データ分析と
統計学の基礎、現場での課題解決の考え方を、
独自の指標作成のプロセスを通じて
解説されています。

あくまで入門編ですが、勘所がコンパクトに
まてめられていて、それでいてわかりやすい
良書だと思います。

この本から何を活かすか?

本書は小谷さんが日経BigDataのサイトに
連載した「データセット&分析レシピ」の
記事がベースになっています。

本書の各種分析は統計分析ソフト「R」を
使っていて、一部Rのコードも掲載されて
いますが、各種データも含めると
サイト記事の方が詳しく書かれている
部分もあります。

本書と併せて、サイトの記事も
参照することをオススメします。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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