活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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ウェブでメシを食うということ

満足度★★★
付箋数:18

  「本書では、インターネットが爆発的に普及する
  前夜から現場で “IT小作農” として細かな作業を
  し続けてきた男の視点で、あの時一体何が起きて
  いたのか? インターネットの業界がいかにして
  発展してきたのか? また、その時々の “空気” 
  を現場視点で描く。
  そして、本書の重大なテーマは、
  “ネットでメシを食う” というところである。
  果たしてネット業界への転職はアリなのか
  ナシなのか?
  ブログだけで家族を養うことはできるのか?
  そういった議論はあるが、私自身はネット関連の
  仕事をするようになってから収入が大幅に上がり、
  結局42歳の今までフリーランスでなんとか
  生き残ることができた。
  その仕事の変遷などもネットの歴史とともに
  振り返っていこう。」

本書は、ネットで食べていくためのノウハウを
まとめた本ではありません。

ここ20年ぐらいのインターネット業界の裏側を
描く回顧録です。

著者は、編集者・PRプランナーの中川淳一郎さん。

中川さんと言えば、やはりベストセラーとなった
ウェブはバカと暇人のもの』の印象が強いですね。

2009年に刊行された本ですが、「はじめに」で
ネット用語の「ググれカス」について触れ、
ネットでのやり取りについて「やっぱりバカって
いるんだな」と書かれていたことは、
私の記憶にも強烈に残っています。

実はこのパート、中川さんは第5章の途中に
書いていた文章でした。

ここを冒頭に持ってきたのは、
光文社で編集を担当した柿内芳文さんでした。

柿内さんは当時28歳でしたが、山田真哉さんの
さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』などの
ベストセラーを生んだ気鋭の編集者で、
後に星海社新書を立ち上げた方です。

タイトルも、中川さんが書いた段階では、
『ネット敗北宣言』となっていましたが、
ウェブはバカと暇人のもの』に変える提案を
したのも、柿内さんでした。

このタイトルを提案された中川さんが、
「いいじゃないですか!」と言うと、
柿内さんはニヤリと笑ってこう言いました。

  「そうでしょ? いやぁ、我ながらいいタイトル
  だと思います。中川さんの『ネット敗北宣言』は
  サブタイトルで活かし、あとは光文社新書の
  考え方である『知は現場にあり』を加味した
  タイトルになっていると思います。」

さすがに、ベストセラーを生む編集者の仕事は
違うものですね。

個人的には、当時のビジネス書業界の
裏側を知れただけでも面白かった。

ただし、本書のメインはあくまでネットの歴史。

ネットの黎明期から、ブログの隆盛、Web2.0、
ツイッターなでどのSNSの普及までの裏舞台が
現場目線で書かれています。

終始、中川さん個人の視点なので、
偏りはありますが、その分リアルで生々しく、
当時のことが鮮明に蘇ってきます。

仕事でネットに関わっていなくても、
ある程度、ネットの世界と関わってきた方なら、
懐かしく思い出されるシーンがいくつも
あることでしょう。

  第1章 とんちんかん時代
  第2章 やんちゃな人々の間で
  第3章 ネットニュース編集者の日々
  第4章 開き直りからの逆襲
  第5章 ネットで人生変わった!

この本から何を活かすか?

あと、個人的に記憶が残っていたのは、
中川さんと小飼弾さんとの「歴史的和解」と
報じられたニュースです。

小飼さんは、『ウェブはバカと暇人のもの』に
ついて批判的なブログ記事を書いていました。

この2人が、ビジネス書作家・水野俊哉さんの
出版記念イベントで遭遇しました。

半分酔っ払って絡んだ中川さんに対して、
小飼さんは冷静に、中川さんの本の評価すべき点、
納得できない点を挙げ、和解したというもの。

中川さんはネットニュースで報じられていた通り
セメント(プロレス用語で、事前に打ち合わせ
のない本気の展開)で、仕掛けたようですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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