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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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口下手な人は知らない話し方の極意

満足度★★★
付箋数:22

  「落語の世界で脈々と伝承されている芸は、
  時に華やかであったり、時にいぶし銀の味わいが
  あったりして、我々素人にとってはとても
  魅力的に見える。もし、そのエッセンスを
  少しでも分けてもらうことができたら、
  そんな素敵なことはないだろう。
  そう思って書いたのが本書である。」

話し方が下手な人は、何を間違っているのか?

本書は、認知科学の知見から話し方の極意を
探る本です。

話し方といっても、様々なシチュエーションが
ありますが、メインとして想定しているのは、
一人の話し手が多くの聞き手の前で話す状況です。

そこで、本書では噺家の技術を参考としています。

著者は認知科学者の野村亮太さん。

野村さんは、落語の間や噺家の熟達化をテーマに
認知科学の研究をしている方です。

本書でも、噺家の技術を認知科学のフィルターを
通して、一般の人にもわかりやすく伝えます。

ところで、認知科学とはどのような学問なのか?

認知科学とは、人が知的能力を用いて、
いかにして世界を認知するのかを解明する学問。

かつては哲学だけが扱ってきたような
人の知の動きの問題について、様々なアプローチの
研究で得られた根拠に基いて理論化します。

本書では、その認知科学での研究を応用して、
実際に使える「話術」を大きく3つの要素に分けて
解説します。

まず1つ目の要素は、観客を感じ取ること。

実は、話すこと以上に観客の反応を感じ、
判断することは重要です。

話すことは、常に相手がいる相互行為ですから、
効果的に話すために、観客の反応を知ることは
不可欠です。

2つ目の要素は、観客からの見え方を上手く
コントロールすること。

話し手は、観客からの見え方をコントロール
することで、はじめて観客の反応を導いたり、
引き出したりすることができます。

常に自分がどのように見えているかを
意識することが、観客との距離を縮めます。

3つ目の要素は、内容を効果的に話すこと。

最初の2つの要素が揃って、はじめて内容を
効果的に話すことができるようになります。

同じ内容を伝えるにしても、言い回しや接続語の
使い方次第で、格段に伝わりやすくなります。

また、抑揚や間の取り方を変えるだけでも、
伝わり方は大きく違ってきます。

多くの人の前で話すときの話し方は、
その人の性格やハートの強さに依存すると
思われていますが、本書では誰もが実践できる
効果的な話術としてまとめています。

 第1章 話術と認知科学
 第2章 観客(聞き手)の反応を感じる
 第3章 見えをコントロールする
 第4章 効果的に話す
 第5章 舞台に立つ前に作る話の構造
 第6章 準備した話の内容から話術の世界へ
 第7章 間と場の定義と実証的研究
 第8章 話し方実践講座

純粋に話し方のノウハウだけを、手っ取り早く
知りたい方には、本書の論理的は説明は、
少しまどろっこしいと、感じるかもしれません。

しかし、長い目で見ると、話術の背景にある
仕組みや構造を理解してから、学んだ方が
腹に落ちる度合いが違うので、身に付き方にも
差が出てくるように思えます。

個人的には、落語の世界の奥深さも
本書で知ることができました。

この本から何を活かすか?

  「アナロジーは、日本語で言えば比喩と同じだと
  感じるかもしれないが、認知科学ではもっと
  厳密で狭い意味で用いられている。
  アナロジーとは、すでに知っている物事の
  関係性を援用して、新しい事柄を理解するための
  方法である。」

アナロジーを使うと、非常に高い納得感を
伴って相手に伝えることができます。

ただし、これを上手く使うには、聞き手に
ベースとなる知識があり、話し手が類似点を
上手く抽出して、更に説明したい内容に
丁度良く当て込む必要があります。

アナロジーが上手な人は、これらのポイントを
1つも外さずに説明できているのです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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