活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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アリエリー教授の人生相談室

満足度★★★★
付箋数:24

  「2012年にウォールストリート・ジャーナルの
  コラム “アスク・アリエリー(アリエリー先生に
  聞いてみよう)” という場で、一般的な質問に
  対する回答を、質問者の許しを得て公開し始めた。
  君がその手にもっているものが、そのコラムを
  加筆修正したものと、今回のために書き下ろした
  回答を集めた本だ。
  何より、才能豊かなウィリアム・ヘイフェリの
  すばらしい挿絵が、私の回答を深め、広げ、
  よりよいものにしてくれている。」

本書は、行動経済学者のダン・アリエリーさんが
読者から寄せられた人生相談に回答する本です。

アリエリーさんは、これまで『予想どおりに不合理』、
不合理だからうまくいく』、『ずる』などの
ベストセラーを連発してきました。

本書は、これまでの著書のように行動経済学に
特化した本ではありません。

そもそも、読者から寄せられる質問自体が、
「人に頼まれると断れないけど、どうしらいい?」
といった、本当に一般的なお悩みです。

しかし、どうしたいいかの悩みとは、
言い換えると「意思決定」の問題になります。

そこで、アリエリーさんの行動経済学の知見が
活かされるのです。

ただし、質問が質問ですから、
アリエリーさんの回答すべてが、行動経済学を
元にした答えになっているわけではありません。

アリエリーさんのすべての回答に
共通しているのは、ユーモアです。

客観的でありつつも、ウィットに富んだ回答は、
ウォールストリート・ジャーナルで人気を博する
のがよく分かります。

では本書の中から、短めの人生相談と回答を
2つほど紹介しましょう。

  Q : 親愛なるダンへ
  アメリカ人が十分な老後資金を確保できるように
  するには、どうするのが一番いいでしょう?
                  ベンより
  A : 人々が老後の生活を支えるだけの資金を
  確保できるように手助けをする方法は、
  基本的に二つある。一つは貯金額を増やし、
  若いうちから貯金を始めるよう促すこと。
  もう一つは、早く死なせることだ。
  このうち簡単なのは、早死させる方だね。
  具体的にどうするか? 喫煙を勧め、
  糖分や脂肪の高い食品に補助金を与え、
  予防医療を受けにくくするといった方法がある。
  こういう視点から老後資金について考えると、
  この問題に関してはすでにできる限りの
  手が尽くされているようだね。

  Q : 親愛なるダンへ
  今の彼女と結婚すべきかしないべきか、
  どうすれば決められるかな?
                  ニックより
  A : できるだけ実験をすることを勧めるよ。
  そうすれば決定を下す前に、信頼性の高い
  データを手に入れられる。実験を行うとき
  大切なのは、調べたい状況になるべく近い
  状況をつくることだ。(中略)君の場合はどうか?
  君は彼女と何十年も暮らすのがどんな感じなのか
  知りたいんだね。それなら、彼女のお母さんと
  二週間ほど一緒に過ごしてみるといいよ。

当の本人は真剣に悩んでいても、
一歩引いて客観的に見たり、長いスパンで考えると、
思い詰めるほどの問題でないことがよくあります。

そのことに気づくのが、一般的な人生相談の本を
読むメリットです。

しかし、本書はアリエリーさんの
気の利いたコメントを純粋に楽しむために
読みたいところです。

日本語版付録として、成毛眞さんと三谷宏治さん
からも悩み相談が寄せられ、それに対する
アリエリーさんの回答も掲載されています。

この本から何を活かすか?

本書の元になっているコラムは現在(2016/6/25)
もウォールストリート・ジャーナルで連載中です。

それほど長い文ではありませんし、1ヶ月に2本の
連載なので、英語を勉強しようと思っている方にも
手頃なコラムかもしれません。

最新のコラムはWSJのサイトとアリエリーさんの
サイトで読むことができます。

  ・WSJのAsk Ariely
  ・アリエリーさんのサイトのAsk Ariely

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| 経済・行動経済学 | 09:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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