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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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即効マネジメント

満足度★★★
付箋数:23

営業部で初めて目標を持った部下と上司の会話です。

 上司 「1週間で50万円を売れよ」
 部下 「それってどうしたらいいのでしょうか」
 上司 「まずは、最低でも1日2件は顧客を訪問しろ」
 部下 「そのためには、どうしたらいいんですか」
 上司 「1日30件は電話をかけろ」
 部下 「30件もですか?」
 上司 「そう。だから、電話をかける相手先の
   リストを毎日50件は用意しておけ」

この、一見、よくありがちな上司の指導は、
どこが間違っているのでしょうか?

このように指導された部下は、なんとなく
わかった気になるかもしれません。

しかし、この指導方法では、次のような結果に
なってしまうことがあります。

  「50件リストを作り、30件電話をかけました。
  でも、アポが1つも取れませんでした。
  言う通りやったので、許してください」

こう言われると、結果が出なくても、
上司は怒ることもできないでしょう。

そして、上司は次のような指導をしてしまいます。

  「よし、明日はリストを100件に増やせ!」

冗談のように聞こえますが、多くの職場では、
これに近いやり取りが頻繁に行われています。

この上司に足りないのは、「Why」の説明です。

部下は「自分はやり方(Why)がわからないから、
その上手なやり方を教えてほしい」と聞いています。

これに対して、上司はそれがうまく実現できる
ようなやり方ではなく、次の課題(What)を
与えているのです。

部下を育てるのがうまいと評判のマネジャーは、
こんな風に指導します。

  「たとえば、リストの中に、必ず過去にわが社の
  製品を使っていたのに、今は競合に乗り換えた
  お客さんがいるはずだ。そうしたお客さまへの
  電話こそ、腕を磨くチャンスだ。
  真摯に頭を下げ、なぜ、わが社の製品を使わなく
  なったのか、その理由を聞け。理由を聞きながら、
  それを1つ1つ心に刻んで、感謝を伝えろ。
  ただ、そうしたお客さまが私たちの製品を
  使わなくなってからは、相当な時間がたっている
  はずだ。その間には私たちの製品も進歩している。
  だから現在ではお客さんが指摘した問題の多くが
  なくなっているはずだ。いろいろ勉強させて
  いただいたと改めて感謝を伝え、そのあとに、
   “最近では弊社の製品も改善しておりますので、
  ぜひ1度パンフレットを持参したいのですが” 
  とアポをとってみろ」

これはあくまで一例ですが、マネジメントが
わかっている上司は、部下にわかるように
Whyを示すのです。

本書は人事のプロ、海老原嗣生さんが、
NHKラジオ「文化講演会」や各地の講演会で
講義した内容をもとにまとめたものです。

2015年3月に刊行した『無理・無意味から職場を救う
マネジメントの基礎理論
』の姉妹編。

前著では、「部下にやる気をどう出させるか」と
「組織全体の活気をどう保つか」の2つのテーマが
取り上げられていましたが、本書はそのうちの
前者に的を絞り、より細かく解説を加えました。

本書でマネジメントの基礎理論として解説される
のは、「2W2R」と「三つのギリギリ」です。

「2W2R」とは、WhatとWay、ReasonとRange。

「三つのギリギリ」とは、次の3つのギリギリの
目標を用意することです。

 1. 易しすぎず難しすぎず、できるかできないかの線
 2. 活かし場を用意する
 3. 逃げ場をなくす

本書では、これらのマネジメントの基礎理論を
クイズ形式で学べます。

この本から何を活かすか?

本書の理論は、7人のマネジメントの大家の
研究がもとになっています。

  ・フレデリック・ハーズバーグさん
  ・アブラハム・マズローさん
  ・リチャード・ハックマンさん
  ・グレッグ・オールダムさん
  ・エドウィン・ロックさん
  ・松井賚夫さん
  ・大沢武夫さん

この中でも、本書の中心となっているのが、
海老原さんが出身のリクルートの創始者の1人、
大沢さんです。

リクルートの気風は江副浩正さんが作ったと
考えている方も多いですが、
「勇気、元気、やる気」に溢れた同社の気風は、
組織心理学者として名高かった大沢さんが
作り上げたもののようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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