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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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VRビジネスの衝撃

満足度★★★
付箋数:22

  「いつからか2016年は “VR元年” と呼ばれる
  ようになりました。なぜなら主要な
   “ヘッドマウントディスプレイ(HMD)” が
  2016年にひと通り出そろうからです。
  頭からゴーグル型の端末をかぶる姿をテレビや
  新聞で見たことがある人もいらっしゃるのでは
  ないでしょうか。」

「VR」とは、バーチャルリアリティのことで、
ヘッドマウントディスプレイに映した空間が
現実であるかのように浮かび上がらせる技術です。

2016年に「ひと通り出そろう」のは、
次の3社のヘッドマウントディスプレイです。

まずは、第二次VRブームを起こした立役者、
パルマー・ラッキーさんが率いるオキュラスVR社。

同社の「オキュラスリフト」は2016年3月に
一般向けの販売が開始されました。

次に、ソニー・インタラクティブエンタテインメント
が同じく3月に発売した「プレイステーションVR」。

3社目は、台湾のスマートフォンメーカーHTC社が
4月に出荷を始めた「HTCバイブ」です。

いずれもハイエンド向けVRで、非常に高い
「没入感」が得られる商品のようです。

「あんなゴーグルを付けて、ゲームをやるような
機械は、きっとオタクしか買わないだろう」

このように思っている方も多いようですが、
本書の著者、新清士さんは、VRの魅力と
ビジネスとしての可能性を本書で詳しく伝えます。

  「私は本書のなかで断言したいと思います。
  ヘッドマウントディスプレイが実現するVRこそ、
  パソコン(PC)、スマートフォンに続く
  IT・インターネット革命の新たな旗手である、と。

  米国の著名な金融機関ゴールドマン・サックスは、
  VR・AR関連機器の市場規模が2025年に最大で
  1100億ドル(約12兆4000億円)にも達すると
  予測しています。この数字はテレビやノートPCの
  市場規模1000億ドル前後とまったくひけを
  取らない規模です。」

新さんが、VRが成功すると確信する理由は2つ。

1つは、体験した人にしかわからない、
その圧倒的な実在感と現実感。

疑似体験であるにも関わらず、ほとんど現実と
区別がつかにほどリアルに感じるようです。

ただし、一度でも体験するとその凄さを
実感できるのですが、未体験の人にはその魅力を
伝えることが難しいという課題もあります。

もう1つの理由は、価格が普及価格帯まで、
下がってきたこと。

これはハードウェアの面でもソフトウェアの面でも
言えることです。

とは言っても、ヘッドマウントディスプレイは
日本円で、まだ10万円近い価格で、
一番安いプレステVRでも5万円近くします。

本格的な普及には、あと一歩でしょうか。

ところで、日本語でVRは「仮想現実」という訳語が
当てられていましたが、実はこれは誤訳です。

「Virtual=仮想」自体が誤訳でした。

本来のVRは「現実世界とは異なるが、ほとんど
実質的には現実世界である」という意味です。

この誤訳によって、欧米と日本でのVRビジネスの
方向性が違ってきているのが面白いところです。

欧米では、「現実世界と実質的には同じ空間を
人間のまわりに作り出す」ことを目指しています。

これに対して、日本では「キャラクターなどが
生き生きと存在する仮想現実を作り出す」ことを
目指してVRが開発されることが多いようです。

本書では入念な取材を重ねた上に、
新さん自身がVRの未来を信じて語っているので、
読むと、すぐにVR体験がしたくなります。

この本から何を活かすか?

個人的にVRビジネスが成功するかどうかは、
「リピート性」だと思っています。

VR体験をしたことがない人が、初めて体験すると、
もの凄い衝撃を受けることは想像に難くありません。

しかし、その衝撃も最初のうちだけで、
回数を重ねる毎に、感動は薄れていくでしょう。

あとは何度もVRをしたくなるようなコンテンツを
作れるかどうかが、ビジネスとして成功するかの
明暗を分けると思います。

本書では、一時期流行った「セカンドライフ」
との比較をしていたので、リピート性のあるVR
を考える上での参考になりそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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