活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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理系に学ぶ。

満足度★★★★
付箋数:25

  「この本は、理系コンプレックスを抱える
  文系男が、2年間にわたり理系のトップランナー
  たちと対話し続け、目から鱗を何枚も落としながら、
  視界を大きく開かせていった記録だ。
  僕は2年間にわたり、理系人たちに訊ね続けた。
  こらから世界はどう変わるのか?
  日本はどう変わるのか? 人間はどう変わるのか?
  何が必要とされ、何が不必要になるのか?
  その先に、どんな未来が待っているのか?」

本書は、集英社の雑誌「UOMO」の2014年4月号から
2016年3月号に連載された「理系の友達」を元に
加筆・修正された対談本です。

インタビュアーとして本書をまとめるのは、
映画プロデューサーの川村元気さん。

川村さんは、東宝でプロデューサーとして、
『電車男』、『告白』、『悪人』、『モテキ』、
『寄生獣』、『バケモノの子』、『バクマン。』
などを手がけた方。

更に、2012年に初めて書いた小説の
世界から猫が消えたなら』が、120万部を超える
ベストセラーになりました。

クリエイティブな才能あふれる川村さんですが、
学生時代から数学や物理が苦手で、
ずっと理系に対してコンプレックスを
持っていたそうです。

大学は私立文系で、社会人になってからも、
映画作りや小説など、理系とは無縁の世界を歩み、
しばしコンプレックスから解放されていました。

しかし、あるとき、やはり理系から逃げずに
学ぶべきであると思うようになりました。

  「ある日、僕は気づいてしまった。
  スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ、
  マーク・ザッカーバーグ。
  いま世界を決定的に変えているのは理系人たちだ。
  そして未来を変えるのもきっと彼らだ。」

このように川村さんは考えて、「未知との遭遇」を
裏テーマに、最先端の理系人との対談を始めました。

対談相手は、養老孟司さん、川上量生さん、
佐藤雅彦さん、宮本茂さん、真鍋大度さん、
松尾豊さん、出雲充さん、天野篤さん、
高橋智隆さん、西内啓さん、舛田淳さん、
中村勇吾さん、若田光一さん、村山斉さん、
伊藤穰一の15名です。

当初、川村さんは対談によって、理系と文系の
違いや、それぞれの役割を知ろうとしました。

しかし、対談を通じてわかったことは、
結局、理系も文系も同じ山を登っている
ということでした。

山に登るルートは違うけれど、山の頂きでは、
理系と文系の融合が始まっている。

理系と文系は、同じ山を登る仲間として、
力を合わせることで、新しい未来を
作っていくことができるのです。

本書は、何より対談本として完成度が高く、
読んでいて非常に面白い本です。

それは川村さんの旺盛な好奇心が原動力となり、
理系のトップランナーたちに、
ぐいぐいと食い込んでいるからです。

私にとっては、対談相手の理系人たちに
馴染みがあるので、文系人としての川村さんの
発想やバイタリティの方に新鮮さを感じました。

ですから、本書は文系の人が読んでも、
理系の人が読んでも学びがある本だと思います。

この本から何を活かすか?

中学の理科で習う「メンデルの法則」。

植物学者のグレゴール・ヨハン・メンデルさんが
交配実験実により発見した遺伝の法則です。

このメンデルさんの実験の精度を
統計的に分析したのが、イギリスの統計学者
ロナルド・フィッシャーでした。

その結果、何がわかったのか?

  「データが合いすぎていて、つまり、
  データをいじったに違いないという結論。」

今となっては確認しようがありませんが、
メンデルさんにはデータ改ざん疑惑があるのです。

これに対して川村さんは、最近のSTAP細胞騒動も
引き合いに出し次のように語っています。

  「僕たちは、自分の理解の範疇を超えたものが
  現れると、その理由を言葉や物語にしたがる
  ところがあると思います。」

映画や小説は、この物語を欲する人間の特性が
あるからこそ受け入れられるのでしょう。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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