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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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ビジネス思考実験

満足度★★★
付箋数:22

思考実験とは、理論を突き詰めて
本質を問うための手法です。

トロッコに乗った5人を助けるために、
線路上の1人を殺していいのか?

これは、ハーバード白熱教室の
マイケル・サンデル教授が取り上げて
有名になった思考実験です。

ここまでの究極の選択でなくても、
ビジネス上では思考実験が欠かせません。

「こういう状態になったら、何がが起きるのか」
を考えることは、ビジネスモデルを構築や、
事業リスクを想定する上で必要だからです。

  「本書は、ビジネスの思考実験の手がかりを
  提供します。頭の引き出しに入れやすいように、
  ポイントを命題の形にまとめました。
  経営学は、経済学や社会学、心理学など、
  他分野から取り入れた概念や原理によって
  組み立てられています。従って本書では、
  経営学のワクをはみ出して、
  哲学や他の社会学科の領域にまで解説の
  範囲を広げていきます。
  定番の理論を踏まえながら、私のオリジナルの
  理論も交えて、100の命題を提示します。」

著者は、早稲田大学ビジネススクール教授の
根来龍之(ねごろ・たつゆき)さん。

本書では、最終的に経営学のワクをはみ出して
思考していきますが、まずは、経営学を深く
理解するための基本の整理から始まります。

優秀なビジネスマンは理論をどう使うのか?

この問に対して示された命題は次の8つです。

 1. 好循環するパターンを見つけ出す
 2. 経営学は「自分にピッタリ」にはできて
 3. 理論の「思想」と「概念」を理解する
 4. 概念を思考決定の助けにする
 5. 概念とは星座の名前のようなものである
 6. キーワードを自分で定義する
 7. 目的に合わせて「抽象度」を設定する
 8. 理論と持論が相互作用する世界に入り込む

この中から8番目の命題「理論と持論」について、
少し内容を紹介します。

「理論」を作るために必要なのは、
「繰返し性」や「共通性」。

特殊な状況で、たった1回だけ起きたことを
モデル化しても理論にはなりません。

これに対して、経営者の「持論」は、
状況が変わると通用しなくなることもあり、
他の会社でも成功するとは限りません。

その会社の置かれている個別の状況にしか、
当てはまらないことが多くあります。

ビジネスの実務家にとって必要なのは、
この理論と持論の両方です。

  「優れた経営者は、従来の理論では
  説明できない “特異なこと” に注目して、
  そこで起きている現象を説明する新理論を
  打ち立てようとします。
  それを理論化するのは簡単なことでは
  ありませんが、いくつか理論も追いついていく。
  そして新しい理論を学んだビジネスマンが、
  それを実践に応用していく。
  つまり理論と持論(実践)は相互作用しながら
  進化していきます。経営学をビジネスに役立てる
  というのは、理論と持論が相互作用する世界に
  入り込んでいくことだと言えるでしょう。」

ところで、ビジネスの現場では、なぜ理論に
当てはまらない事象が起こるのでしょうか?

それは、抽象度の問題です。

そもそも、あらゆる現象には「1回限り性」と
「繰り返し性」の両面があります。

抽象度を下げ具体化していくと、
すべての事象はいつも1回限りと言えます。

逆に、抽象度を上げて共通する部分だけに
注目すると、繰り返し性が抽出され、
そこから理論化ができるのです。

理論に当てはまらない現象が起こるのは、
理論が間違っているのではなく、
抽象度が低すぎるだけなのかもしれません。

本書の命題を手がかりに、物事を考えると、
今までより深く思考できるように感じます。

この本から何を活かすか?

  プロトタイピングのための思考実験

プロトタイピングとは、早い段階から試作して、
そこからのフィードバックを反映することを
繰り返しながら開発する手法。

商品開発なら、プロトタイピングを繰り返す
ことができますが、ビジネスモデルそのものの
プロトタイピングは、資金・時間・人員などの
制約から現実的ではありません。

このような場合、思考実験を使うことで、
実際に試さなくても、いくつかある仮説に
ふるいをかけることができるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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