デスマーチに追われるIT技術者が勉強せずに英語力を身につけてキャリアアップした方法
付箋数:21
著者の鈴木信貴さんより献本いただきました。
ありがとうございます。
「忙しいビジネスパーソンが英語に取り組むに
あたり、2つの課題があります。
1つは、自由時間が少ないことです。
自由時間が少なく睡眠時間を削る毎日を
続ける中で、英語に取り組む時間を作るのは
けっこうたいへんです。
2つ目は、仕事で気力を使い果たしている
ことです。仕事で頭を使うと、仕事以外の時間は
ボーっとしてリラックスしたいので、
英語への取り組みに気力を使いたくないのです。
このようなビジネスパーソンにお薦めの方法が、
ふだんやっていることを少しだけ変えて、
楽に無理なく、楽しみながら英語に触れる
方法です。」
鈴木さんは、英語の専門家ではありません。
残業が多いことで有名なIT業界で
働いているエンジニアです。
ピーク時は、1日の残業時間が8時間以上に
及ぶこともあり、月150時間超の残業に
なったこともあるそうです。
もともと英語が苦手だった鈴木さんは、
そんな激務の中で、どのように英語力を
身につけたのでしょうか?
実は鈴木さんは、本書のタイトルにあるように、
英語の「勉強」をしませんでした。
これは英語をやらなかったという
意味ではありません。
本書のモットーは、楽に、簡単に、無理せず、
努力せず、楽しみながら続けることです。
「がんばって英語の勉強をしよう」と考えると、
身構えてしまい、心理的なハードルが高くなり
始めるまでに時間がかかってしまいます。
そこで、鈴木さんは、普段の生活の一部を
英語で行うようにし、とにかく、毎日少しでも
英語に触れる機会を増やしました。
1分でも、5分でも毎日英語に触れる。
生活の中に取り込んで、自然と英語に
触れるようにして、習慣化したのです。
ですから本書の方法は、1ヶ月後に英語の
プレゼンの予定があったり、直近で海外出張を
控えている緊急性のある方には適しません。
効果的な英語の勉強法をあれこれ考えるなら、
ちょとでも生活の中に英語を取り込み、
長く続けることで、英語力をアップさせます。
人は、何かしらの対象物と繰り返し接することで、
警戒心が薄れ、好意度が増す性質があります。
心理学で「単純接触効果(ザイアンスの法則)」
と呼ばれる対人関係の特性ですが、
英語にも、これが当てはまるのかもしれません。
「英語力を上げる方法は、究極的には
次の要素に分解できるのです。
1. 英文を1文、または英単語を1個、
読む、聞く、話す
2. ときどき辞書を引く
3. 1と2を繰り返す
どうですか?
あまりのシンプルさに、肩透かしをくらった
ような気分になられた方もいると思います。
でも、英語力を上げるために行うべきことは、
本質的には1から3だけなんです。
あとは、それをどのように行うかの
バリエーションに過ぎません。」
本書には、鈴木さんの長年の経験から、
英語を好きなことして、毎日続けるための
ノウハウが詰め込まれています。

頑張ってやろうとすればするほど、
その成果が見えてこないと長続きしません。
本書は、長く続けて、気がついたら、
英語力が上がっている状態を目指します。
英語に取り組むときは、あまり短期的な
成果を期待してはダメ。
ダイエットと同様に、急にやってしまうと
必ずそのリバウンドがりますから、
少し気長に、習慣を変えることに
注力した方がいいのだと思います。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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