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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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知能はもっと上げられる

満足度★★★
付箋数:22

イギリスの心理学者レイモンド・キャッテルさんは、
人の知能を、「流動性知能」と「結晶性知能」とに
分類しました。

流動性知能とは、新しい場面への適応する能力で、
計算力、暗記力、思考力、集中力などを含みます。

結晶性知能とは、学校や社会生活の中で得た、
経験に基づいた知能で、いわゆる言語能力のことを
指します。

結晶性知能は経験を元にしているため、
60代ぐらいまで伸ばすことができます。

一方、流動性知能のピークは25歳ぐらいまでで、
それ以降は伸ばすことができないと、
長年信じられてきました。

ところが、2008年にスーザン・ヤーキさんと
マーティン・ブッシュクールさんという2人の
スイス人研究者は、あるトレーニングによって、
ワーキングメモリだけでなく流動性知能も
向上することを「米国科学アカデミー紀要」に
発表しました。

そのトレーニングとは「Nバック課題」と呼ばれる
コンピューターゲームで、アルファベットが
順番に示されて、同じアルファベットが示されたら
反応するというゲームです。

  「100年に及ぶ科学研究によって、流動性知能は
  トレーニングで鍛えられるものではないと
  されてきた。ところがヤーキとブッシュクールの
  研究では、Nバック課題を4週間行っただけで、
  その学生の流動性知能に関するスコアが、
  平均40%も向上したのだ。」

本書はトレーニングで向上させられるという
流動性知能について、実際にどんなトレーニングで、
どの程度、効果があるのかを試すレポートです。

著者はニューヨークタイムズやワシントンポスト
などで活躍する米科学ジャーナリストの
ダン・ハーリーさん。

ハリーさんは、Nバック課題以外にも、
これまで頭が良くなると言われてきた脳トレや、
食品まで体を張って試して検証します。

また知能向上の効果については、肯定派と懐疑派の
論争が続いているようで、その両派の意見や、
最新の知能向上の科学についてもレポートします。

  はじめに 知能を上げる科学
  第1章 脳の作業空間を拡張する
  第2章 知能をどう測るか
  第3章 本当に効く脳トレとは?
  第4章 よく知られた方法を検証する
  第5章 頭をよくする薬と帽子
  第6章 さあ、脳の訓練を始めよう!
  第7章 あなたはマウスより賢いか
  第8章 知能向上の懐疑派たち
  第9章 アルジャーノンが現実に
  第10章 タイタンの戦い
  第11章 最後の試験

それで、ハーリーさんが様々なトレーニングに
チャレンジした結果はどうったのか?

  「すべてを合わせた得点は、絶対値で3%
  上がっている。(中略)
  相対的にみると、私の全体の成績は6%上昇
  している。流動性知能の、唯一にして最高の
  尺度と言われるレーヴンでは、相対的には16.4%
  の上昇である。」

ハーリーさんが行ったトレーニングは、
かなり過酷なものだったので、この結果を
どう見るかは判断の別れるところです。

しかし、ハリーさん自身はこのテスト結果よりも、
トレーニングに挑んだことに意味を見出しています。

  「トレーニングから学んだ重大なことの1つは、
  自分の苦手な作業を無理にでもすることだった。
  それで私は自分を縛っていたものから解放され、
  とても刺激を受けた。」

この本から何を活かすか?

ハリーさんは、高IQ団体「メンサ」の入会テストを
結果検証のために受けています。

メンサでは、知能はあまり変化しないという前提で、
同じ人が2回入会テストを受けることを
認めていません。

しかし、ハリーさんはジャーナリスト魂(?)を
発揮し、友人の身分証明を借りて替え玉受験まで
本書のためにやっていました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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