活かす読書
ikadoku

ビジネス書・ベストセラー本・科学本を中心に13年以上、ひたすら本を紹介し続けるブログ。既に紹介した本は3700冊以上。

影響力の心理

2016年05月05日
コミュニケーション 0
満足度★★★
付箋数:23

  「本書は、人間関係におけるストレスをなくし、
  その場の流れを自分の望む方向に導くことのできる
   “影響力” について書いた本です。(中略)
  心理の本というと、人を説得したり、思い通りに
  操作するためのさまざまな本がありますが、
  本書はそうした本とは違います。この本であなたが
  学ぶ人間心理は、人の無意識のレベルに影響を
  与えるものです。」

本書は、世界14カ国で刊行されたベストセラー。

著者は、スウェーデンのメンタリスト、
ヘンリック・フェキセウスさんです。

フェキセウスさんは、「影響力」を及ぼすための
60個のテクニックを4つのグループに分けて
本書で紹介します。

本書で「影響力」は、次のように定義されています。

  1. 影響力の心理テクニックは、あなたに強力な
   パワーを与えるとともに、どんな状況でも他者に
   支配されないためのものです。

  2. 影響力の特徴とは、それを最大限に発揮すると、
   周囲があなたを勝たせようとしてくれることです。
   あなたは、上司やライバルよりも、ずっと楽しく、
   争いのない平和な人生を送ることになるでしょう。

メンタリストと聞くと、ビジネスパーソンが読む本
としてはどうなのかと思うかもしれませんが、
本書で紹介されるテクニックは怪しいものではなく、
かなりビジネスや日常生活のコミュニケーションで
使えそうなものばかりです。

それは、次の2つの原則に基づいたテクニックが
紹介されているからです。

第一に、日々のコミュニケーションにおいて、
相手の思考や行動に影響を与える方法をしっかりと
理解すること。

第二に、どのように影響するものであれ、
影響力とは、他者に敬意を持ち、他者を自分と同じ
くらい大切に考えているときこそ、より効果が
上がると知っておくこと。

ですから、本書で紹介されるテクニックは、
相手を陥れたり、騙すためのものではありません。

私がすぐに使ってみたいと思ったテクニックは、
相手の仕草から「NO」を読み取る方法。

言葉ではハッキリNOと言わなくても、
もし、その兆しが仕草から読み取れたなら、
会話を軌道修正できるかもしれません。

交渉の相手がネガティブな仕草を見せたなら、
提案が十分ではなっかたというサインです。

もっと気に入ってもらえるように、
プラスの提案を考えなければなりません。

  ・鼻や首、腕などを、突然、掻き始める
  ・両手で鼻、首、腕などを触り始める
  ・ペンをカチカチ鳴らす
  ・両足または片足を前後に動かし始める
  ・何度も椅子に座り直す
  ・唇を真一文字に結ぶ

これらの動作はネガティブな気持ちを表していて、
ナーバスになればなるほど、居心地の悪さを抱え、
無意識に出てしまうようです。

ちなみに、掻き始めたり、触り始めたりするのは、
タッチすることで神経の末端を刺激して、
ストレスホルモンの分泌を抑えるため。

男性は顔を触ることが多く、
女性は首を触ることが多いようです。

いずれにせよ、この動作が出始めたら、
不安を抱えた心理状態であるため、
その先の会話や交渉には注意を払う必要が
ありそうです。

本書には、相手に気づかれずに使える
心理テクニックが多く紹介されていますから、
ビジネスでも活用できるシーンが多いと思います。

この本から何を活かすか?

  「言葉で人に影響をもたらすためには、
  言葉をたくさん知っていることが不可欠だ。
  語彙の豊かさは、人間関係の豊かさに直結している。
  語彙が豊かな人はクリエイティブで知的だと
  見なされ、就職や昇進もしやすく、たいていの場合、
  人より真面目に話を聞いてもらいやすい。」

本書で増やすことが推奨されている語彙は、
全く聞いたこともない新しい単語ではありません。

増やす語彙は、馴染みのある言葉の「類語」。

「類語」をコツコツと調べて、いつもの表現に変えて、
毎日1個でも使ってみるといいようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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この記事を書いた人: ikadoku
毎朝4時に起きて本を読み、13年以上ブログで紹介記事を投稿しています。北海道在住。たまに旅行で長期の休みを取ります。

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