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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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おどろきの心理学

満足度★★★★
付箋数:26

「赤い服を着ると女性はモテる」という言説が
あります。

この言説を信じて、A子さんが意中のサトシ君から
告白してもらうために、「今日は赤い服を着て、
勝負をかける!」という戦略は正しいのか?

実は、心理学的に「赤い服を着ると女性はモテる」
ことが正しくても、個別のケースにおいて、
A子さんがモテるかどうかは、また別の話しです。

むしろ、個別のケースでは、
正しくない場合も多くなります。

なぜ、心理学的に正しくても、
実際のケースには当てはまらないのか?

それは、心理学は「平均値の科学」だからです。

そもそも、「赤い服を着ると女性はモテる」ことを
実証する実験は次のように行われました。

集められた27人の男子大学生に、女性の
白黒写真をパソコン上に表示して見せました。

一方の写真の背景を「白」にして、
もう一方は「赤」にした対照実験です。

男子学生には、5秒間だけ写真を見てもらい、
どちらが魅力的と感じるかを、
9点満点で評価してもらいました。

その結果、「赤」の背景は平均7.2点で、
「白」の背景は平均6.2点となり、
赤の方が好まれる結果になりました。

この有意性が現れるのは、女性の写真を
男性が見た場合だけであり、女性の被験者には
同様の効果は見られませんでした。

更に、背景を赤にした女性のどういった部分の
魅力度が上がったかを調査したところ、
「性的な」魅力度を大きく押し上げることが
わかりました。

つまり、この実験では、赤い背景で囲まれた
女性の写真は、他の色の背景よりも、
男性に対して、より魅力的でセックスしてみたい
と思わせることができたのです。

  「心理学は、人間一般の特性、人類の心の事実を
  立証する科学である。そのため、特定の個人の
  特性の影響をできるだけ小さくすることが
  求められる。この例でいえば、サトシ君の好みが
  最小限になるように何十人もの被験者の平均値が
  用いられる。そして、一度の気まぐれな判断の
  影響が最小限になるように、何度も同じ刺激への
  反応を繰り返し行わせ、その平均値を取る。
  つまり心理学は、シングルショットから
  できるだけ離れて、人間全体、人類の総体と
  しての心の特性を明らかにする学問なのである。」

結局、赤い服を着て一般的にモテことと、
A子さんが、個別にサトシ君にモテることは、
まったく別なのです。

ここでA子さんが取るべき最も有効な戦略は、
サトシ君の好みを調査して、それに合わせた
服装をすることです。

A子さんが、心理学に正しい、
「赤い服を着るとモテる」を応用するためには、
合コンに100回ぐらい参加する必要があります。

毎回、何人もの男性と交流する場合、
100回赤い服を着て参加するのと、青い服を着て
参加するのでは、赤い服を着ていた方が、
不特定多数の男性から、言い寄られる回数が
多くなる可能性があります。

  「本書では、モテ、サブリミナル、記憶、意思、
  血液診断などの身近な心理学のトピックを
  取り上げ、実際に科学として行われた心理実験を
  できるだけ正確にお伝えしていく。
  読み終わる頃には、最新の心理学について
  一通りの知識が得られるとともに、
  心理学的に正しい思考法、方法論を身につける
  ことができるだろう。」

著者の妹尾武治さんは、巷にあふれる、
ワンフレーズ心理学の誤用を指摘し、
本当の心理学の面白さや凄さを伝えます。

あなたが、心理学に対して、どことなくモヤモヤ
とした気持ちがあるなら、本書を読むことを
強くオススメします。

本書は、心理学の立ち位置がハッキリわかる、
決して読んで損のない良書です。

この本から何を活かすか?

妹尾さんは、本当に「モテる」ためには、
心理学の知識を蓄えるより、現場、実践の
プロから話を聞いた方がいいと言います。

特にオススメされているのが、ドラマ化もされた
水野敬也さんの『LOVE理論』です。

心理学者が驚嘆するようなノウハウばかりで、
妹尾さんもかなり勉強になったそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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