活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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田舎のキャバクラ店長が息子を東大に入れた。

満足度★★★★
付箋数:24

プレジデント社さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

  「東京大学に合格する学生は、毎年3000人
  ほどいる。いろいろな親御さんがいるに
  違いないが、両親が水商売というのは、
  おそらくウチだけではないか。息子が卒業した
  高校の先生もそうおっしゃっていた。」

本書は茨城県鹿鳴市でキャバクラ店長を務める、
碇策行(いかり・かずゆき)さんが、
自身の経験として「子育て論」を語った本。

碇さんの息子さんは東京大学文科一類(法学部)に
現役合格していますが、本書は、
子どもを東大に合格させるためのノウハウを
まとめた本ではありません。

むしろ、そういった受験ノウハウ本とは、
対極にある本と言えます。

  「両親とも大卒で、年収が高くて、社会的信用が
  高い職業(医師、弁護士、公務員、上場企業の
  役員など)、子供にピアノやスイミング、
  英会話などの習い事をさせて、塾や予備校にも
  通わせていた・・・・。これが、私が勝手に
  イメージしていた東大生の家庭像だ。
  学歴も、経済力も、教育熱心さも『ある』。
  わが家は、まるで反対だ。何も『ない』。」

碇さん自身も奥さんも高卒で、水商売をしています。

キャバクラ店長といっても、地方都市で
雇われ店長をしているので、年収は300万円ほど。

店長としての主な仕事は、女の子の送迎と、
お客さんがリバースしたものの処理。

このような仕事内容ですから、碇さんは、
他人に非難されたり、後ろ指をさされることは
あっても、社会的信用や名誉・名声などとは、
まったく無縁だと言います。

また、大学受験のために、息子さんを塾や
予備校にも通わせなかったそうです。

そんな碇さんが、どのようにして息子さんを育て、
見事、東大に現役合格させたのか?

  「私は、息子に受験勉強を教えていない。
  私も妻も高卒だから、教えられるはずもない。
  私が息子にしてやったのは “絶対に裏切らない”
  ということだけで、あとは息子自身の努力による
  合格だ。私は、ただただ息子を信じようとした。
  そう決めた。息子の価値観を信じ、責任を信じた。
  そして、可能性も信じた。またその気持を息子に
  隠さず、伝え続けた。」

碇さんは、自分が親に育てられて、イヤだと
感じたことを、息子さんにしないようにしました。

また、1000人以上のキャバクラの女の子と接し、
「よくない親」について学び、自分は踏み外さない
ように心掛けました。

我流で手探り状態での子育てでしたが、
人として本当に大切なことを、態度で示しました。

東大の2次試験前日、碇さんと、奥さん、
そして息子さんの3人は、東京行きの
高速バス乗り場へ向かっていました。

そのとき、強風に煽られて、コーヒの空き缶が、
碇さんの目の前を転がっていったそうです。

碇さんは「あっ」と思い、
空き缶を拾おうとしましたが、荷物で両手が
ふさがっていたため、拾うことができず、
空き缶はそのまま転がっていきました。

しかし、後ろを歩いていた息子さんは、
その空き缶を拾い上げ、碇さんの横を無言で
通り過ぎ、数十メートル離れたバス停横の
ゴミ箱へ捨てに行きました。

明日に東大の2次試験を控えた緊張状況で、
誰が捨てたかもわからない空き缶を、
当然のように、拾って捨てる息子さんを見て、
碇さんは「自分の子育てが間違っていなかった」
ことを確信しました。

一生懸命に習い物をさせたり、塾に通わせなくても、
人として大切なことを愛情を持って伝え続ければ、
子供は立派に成長する。

それが、碇さんからのメッセージです。

本書は、受験に関係なく、親として、
または人間として、本当に大切なことに
気づかされる一冊です。

この本から何を活かすか?

職業に貴賎なしとはいうものの、
キャバクラに務めていると聞くと、
世間では、あまり聞こえがよくありません。

しかし、碇さんはキャバクラ嬢たちにも
人としてたくさんの愛情を注いでいますから、
そんな偏見も少なくなります。

いろいろな事情があって、中学すらまともに
通っていなくても、本人にその気があれば
働けるのがキャバクラ。

福利厚生が充実した企業に就職することが
難しいシングルマザーにとって、
キャバクラは、それなりの収入が得られる、
重要なセーフティーネットの役目もあるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 16:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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