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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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ルポ塾歴社会

満足度★★★
付箋数:18

  「毎年春になると、週刊誌各誌がこぞって
  東大合格者ランキングの特集を組み、
  やれ “開成がいちばん” とか “灘と筑駒は
  どちらが上か” などということが話題になる。

  卒業生数と東大合格者数の割合から東大合格率
  によるランキングを作ってみたり、各大学の
  偏差値と合格者数をかけ合わせて学校ごとの
   “大学合格力” なる指標で並べてみたりして、
   “どこの学校がいちばん東大に近いのか” 
   “いい大学に行ける学校はどこか” を
  あの手この手で比べようとする。

  それによって翌年の中学受験における、
  各学校の倍率が如実に変わる。
  しかしそれも虚しいことに思えてくる。

  有名進学校の実績の裏には少なからず
  鉄緑会の影響がある。最難関大学受験の
  ことだけ考えるのなら、開成にするのか、
  筑駒にするのかということよりも、
  鉄緑会に入るのか入らないのかが、
  重要なのかもしれない。

  つまり、 “学歴” よりも “塾歴” 。
  この国では塾が受験エリートを育てているのだ。」

本書は「サピックス小学部」と「鉄緑会」の
強さの秘密を探り、塾歴社会の光と闇を
詳らかにするルポルタージュ。

著者は、育児・教育ジャーナリストの
おおたとしまささん。

サピックス(SAPIX)小学部とは、
難関中学受験で圧倒的な合格率を誇る学習塾。

開成、筑波大学附属駒場、灘、麻布、駒場東邦、
桜蔭、聖光学院などトップ校合格者の
圧倒的なシェアを誇り、ひとり勝ち状態です。

サピックス小学部の「α」と呼ばれる
最上位クラスに在籍する生徒たちは、
ほとんどが先に挙げた最難関中学に
合格していくそうです。

そして、サピックスのαクラスの生徒ばかりを
集めたような、東大志望の中高一貫校の生徒を
対象とした大学受験専門学習塾が鉄緑会です。

鉄緑会の鉄は東大医学部の同窓会組織
「鉄門倶楽部」、緑は東大法学部の自治会
「緑会」から由来します。

大学受験の最難関、東大理Ⅲ(医学部)の
合格者のうち6割以上が鉄緑会の出身者で
占められているようです。

  「中学受験塾としてひとり勝ち状態にある
  サピックスと、東大合格請負塾として知られる
  鉄緑会の間には、まるで架け橋が渡されて
  いるかのようである。
   “サピックスから鉄緑会へ” 。
  首都圏の学力最上位層にとってはもはや常識
  であるが、世間一般にはあまり知られていない
   “王道” が存在する。」

本書では、これらの塾の在籍者の親や卒業生らに
入念な取材を重ね、他を寄せつけない合格実績を
出す秘密を探り、塾歴社会の是非と問います。

  第1章 サピックス~鉄緑会という王道
  第2章 サピックス「ひとり勝ち」の理由
  第3章 鉄緑会という秘密結社
  第4章 塾歴社会の光と闇
  付録 鉄緑会出身者東大医学部現役生・覆面座談会

地方に住んでいたり、中学受験や大学受験を
する子どもがいなければ、本書にそれほど
魅力を感じないかもしれません。

かく言う私は、北海道に住み、
今年、娘が高校受験を終わったばかりです。

子どもが、本書のような受験の王道を
歩んでいるわけではないので、別世界の話しです。

しかし、日本のエリートがどのようにして
作られるのか、あるいは首都圏の受験の常識を
知るには読んで良かったと思える本でした。

この本から何を活かすか?

本書座談会で、東大医学部生たちとおおたさんが
話をした中で、意外な結論が出ていました。

  「中学のうちはなんとかなりました。
  公文で数学とかやってたので。」

  「やっぱり公文ですか。」

  「私もそうでした。」

  「僕もです。」

  「へえー、ここにいるほとんどみんな公文
  やってたんですか? 公文が最強じゃないですか。
  結論としては。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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