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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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10年後、生き残る理系の条件

満足度★★★
付箋数:22

  「私の世代では、40歳を過ぎてから、
  突然リストラを言い渡され、職に追われる人も
  多くいます。研究者やエンジニアとして
  世界トップレベルの知識やスキルがあっても、
  それを活かせる職場を国内で見つけることは
  難しい。
  こうした話は、私の身近にもあります。
  リストラされるエンジニアは、決して無能な人達
  ではありません。専門分野において
  世界トップクラスの業績を上げ、かつては会社や
  日本経済に大いに貢献してきた人達なのです。」

理系のエンジニアは専門性が高ければ高いほど、
市場価値がありますが、一度、その分野が斜陽に
なってしまうと、他の分野に移ることができず、
リストラの憂き目に遭うこともあります。

本書の著者、竹内健さんが大学院を出て、
東芝に就職した当時、DRAMは花形産業の一つでした。

しかし、20年後の現在、DRAMを手がけていた
日本企業はすべて撤退・買収・破綻し、
この事業を営む日本企業はなくなってしまいました。

竹内さん自身は、東芝に入社してフラッシュメモリ
の開発に携わり、「勝ち組」になりましたが、
2007年に退職して大学に移りました。

  「『10年後、生き残る理系の条件』、編集者から
  提案されたこの本のタイトルは、自分には荷が重い
  というのが、正直なところです。
  現実の私は10年後どころか、日々生き残ることで
  精一杯です。(中略)
  しかし、確かに未来を予想できるスーパーマンは
  どこにもいなくとも、ひょっとしたら、
  未来はある程度、自分の手で作ることができる
  かもしれません。」

本書は、理系のエンジニアがどのようにしたら、
生き残っていけるかを考察した本です。

10年後でも衰退しない分野を予想するのではなく、
どのように市場環境が変わっても、個人として
生き残っていく力を高めるための本です。

  第1章 生き残るためには、常識を疑う
  第2章 苦境にあえぐエレクトロニクス業界
  第3章 新たに必要なのは文系力
  第4章 日本のものづくり復活のカギ
  第5章 エンジニア人生は逆張りでいこう
  対談 城繁幸×竹内健 会社を飛び出した先に
    道はあるのか?

本書の中で、私の目を引いたのは、
理系が生き残っていくために身につけるべき能力は
「文系力」であるという指摘です。

経営者的な視点を持ち、開発した製品やサービスを
対外的にアピールする。

市場を切り開くために、自社でできないことは、
異分野・異業種と協力する。

こういった、今まで、技術者や研究者は
積極的にやらないとされてきたことをやるのが、
生き残っていく一つの道です。

竹内さん自身も、多面的な経営者の視点を
身に付けたいと考え、スタンフォードに
MBA留学をしたそうです。

特に日本のエンジニアは技術力はあっても、
その技術を外部にアピールする力が不足
しています。

自分を世界にアピールする力も、大枠では、
「文系力」に入るということなのでしょう。

技術が進めば進むほど、異分野と連携なければ、
事業化は難しく、今やコラボなしでできる仕事は
なくなったとも竹内さんは指摘します。

いわゆるコミュニケーション力や、
リーダーシップといった能力がなければ、
理系文系問わず、生き残っていけないのです。

この本から何を活かすか?

理系の人だけに絞った話ではありませんが、
竹内さんは思いを実現するための
「3つのルール」を挙げています。

  1. 広く情報を得る
  2. やるぞやるぞと言い触らす
  3. 全力でやり遂げる

周りにやることを宣言すると、引っ込みが
つかなくなり、強制的に覚悟を決めなければ
ならない状態を作るのが1つのポイントです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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