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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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大変化 経済学が教える二〇二〇年の日本と世界

満足度★★★
付箋数:24

  「本書はたんなる “未来予測” の本では
  ありません。重要なのは、いかに自分の
  “コンパス” や “competent” をつくっていくか。
  2020年の世界を知ることは、これからの
  あなた自身のコンパスをつくることに、
  大いに役立ってくれると思います。」

本書は竹中平蔵さんが、今から30年後に向けて、
「どうなるか」ではなく「どうすべきか」を
語った本です。

最初に竹中さんは、未来をもっとも象徴的に
表している言葉として、MITメディアラボが掲げた
「Compass over Maps」というフレーズを
紹介しています。

地図よりもコンパスが重要な時代になる。

変化が激しい時代には、地図はすぐに上書きされて
使えなくなってしまいますが、コンパスがあれば
自分の進むべき道がわかるという意味です。

これとほぼ同じ紹介されているのが、
「competitiveよりもcompetentであれ」という言葉。

「competitive」は「競争力がある」という意味で、
この場合、ステージが限られています。

一方、「competent」は「対応能力がある」
という意味で、状況がどれほど変わっても、
競争力を維持することを指します。

これが冒頭の「コンパスやcompetentをつくる」
の言葉につながっているのです。

竹中さは、未来は決して明るくはないものの、
今、改革をすすめることで、
希望は残されていると考えています。

  「現状の延長線上に、30年後の日本は存在しない。
  手をこまねいていれば、確実に衰退する。
  これが私の偽らざる直感です。」

高齢化、財政問題、エネルギー問題、国際関係など
山積みされている難題を、今の延長線上で対処
しようとしても、明るい見通しはないと言います。

しかし、わたしたちが覚悟を決めて改革を行えば、
まだまだ難題を克服するチャンスはある。

  「とりわけ重要な通過点となるのが、2020年です。
  周知のとおり、この年には東京オリンピック・
  パラリンピックが開催されます。その成功に向けて、
  さまざまな改革のモメンタムの高まりが期待できる。
  つまり日本経済にとって、東京五輪は千載一遇の
  チャンスなのです。」

恐らく、東京五輪が日本経済を立て直す
大きなチャンスであることは、
日本人なら誰もが感じていることでしょう。

しかし、それを本当に実現するには、
具体的な改革のアイディアと、
やり遂げる強靭な意思が必要です。

竹中さんは、その両方を持った稀有な存在。

本書からは、竹中さんの改革への意志が
伝わってきて、私たちの読者のモチベーションを
上げてくれます。

ちなみに、竹中さんが提案する「改革2020」
というプロジェクトパッケージには、
次の6つのプロジェクトが盛り込まれています。

 1. 次世代都市交通システム・自動走行技術の活用
 2. 分散型エネルギー資源の活用による
  エネルギー・都市環境課題の解決
 3. 先端ロボット技術によるユニバーサル未来社会
  の実現
 4. 高品質な日本式医療サービス・技術の国際展開
 5. 観光立国のショーケース化
 6. 対日直接投資拡大に向けた誘致方策

本書は、これらの6つのプロジェクトを柱にしつつ、
もっと広い範囲のトピックまで扱い、
日本の目指すべき姿と、具体策が語られています。

本書自体が、未来に向けたコンパスの役割を
果たしているのです。

この本から何を活かすか?

なぜ、産業革命は「イギリス」が最初だったのか?

その1つの答えが、イギリスは名誉革命によって、
世界で初めて「rule of low(法の支配)」を
持ったから。

逆の言い方をすると、「rule of low」がなければ、
安心して経済活動ができないので、
一定水準以上には、経済は発展しないということ。

竹中さんはこの観点から、法支配のない中国と、
法のインフラがあるインドでは、将来の経済成長で
大きな差になると指摘しています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 経済・行動経済学 | 09:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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