活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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チームのことだけ、考えた。

満足度★★★★
付箋数:23

  「この本は、サイボウズの社内で実験してきた
  多様化のノウハウを、他の組織で再利用できる
  ようにまとめたものだ。
  今まで数多くの成功と失敗を繰り返してきた。
  サイボウズのメンバーは今なおチャレンジを
  続けている。この場を借りて感謝したい。」

サイボウズとは、本書の著者、青野慶久さんが
社長を務めるソフトウェア開発会社。

中小企業シェアNo.1のグループウェア
「サイボウズ Office」などで知られています。

本書は、サイボウズ18年間の奮闘の歴史。

ITベンチャーとして設立して、僅か3年で上場。

ユニークな人事制度などが注目される
サイボウズですが、実は失敗や挫折を繰り返し、
常に変化し続けたからこそ今があります。

  「2005年に28%だった離職率は2013年には4%を
  切るところまで低下した。引き抜きの激しい
  このIT業界では相当低いほうだろう。
  業績が上がっていないのに人が辞めなくなった。
  辞めなさ過ぎて気持ちが悪いほどになった。
  社員が辞めないので、採用コストや教育コストを
  あまりかけなくてよくなった。」

28%もの高い離職率だったサイボウズが、
いったい、どのようにして離職率4%未満の会社に、
生まれ変わったのか?

青野さんは、まず社員が辞める理由を考えました。

  「なぜ社員が辞めるのか。それは、辞めることで
  理想を実現したいからだ。たとえば、もっと残業を
  減らしたい、もっとスキルが上がる仕事がしたい、
  もっと高い給料が欲しいなど。
  その理想を実現するには、サイボウズに残るよりも
   “転職する” という課題を遂行したほうが近いと
  考えたから辞めたのだ。」

青野さんがこの考えに至ったのは、
経営の神さま松下幸之助さんの著書を繰り返し
読んで、ある真理を発見したからです。

  「過去のメモを何度も読み返していく中で、
  ある共通項に気が付いた。それがこちらである。

   “人間は理想に向かって行動する”

  ブルっと身体が震えた。神が降りてきたと思った。
  これは経営の基本法則として使えるのでは
  ないだろうか。」

最も根本的で、最も効果的に使えるシンプルな法則。

「人間は理想に向かって行動する」の発見は、
理系の青野さんにとっては、ニュートン力学以上に
強烈にヒットしたようです。

そこでサイボウズでは、全社員が共有・共感できる
理想をつくり明文化しました。

  「世界で一番使われるグループウェア・メーカー
  になる」

この理想を実現するためにたどり着いたのが、
「多様性をマネジメントする手法」です。

サイボウズは人事制度において、成長でも
長期雇用でもなく、「多様性」を選択しました。

  「グループウェア世界一を目指すサイボウズを
  どんな組織にしたいのか。答えは決まった。
   “多様性” だ。このミッションに共感して
  集まった1人1人が自分らしくあること。
  そのために人事制度が足りないなら増やす。
  100人いれば100通りの人事制度を。
  1千人になれば1千通りの人事制度を。」

この考えから、時間や場所もウルトラ自由に選べる
働き方「ウルトラワーク」を採用しました。

育児・介護休暇は最長6年取得可能。

副業を原則自由にすると、4日はサイボウズで働き、
週1日は他で働く社員も出てきました。

更に、定年制を廃止し、部活動支援、
誕生会の支援などユニークな制度を
次々と採用しました。

その結果として、離職率が4%に下がるだけでなく、
女性社員の割合も4割まで上昇しました。

このように概要だけ書くと、スマートに変革を
遂げたような印象を持つかもしれませんが、
実際はかなりの悪戦苦闘。

苦労の末、現在の姿に辿り着いています。

その変化のドラマがあるからこそ、本書は面白い。

この本から何を活かすか?

  サイボウズは、社会の「キーストーン種」を目指す。

生態系に大きな影響を与える生物種を
「キーストーン種」と呼ぶそうです。

キーストーン種は、生態系において比較的少ない
生物量でありながらも、生態系を維持する鍵と
なります。

北太平洋沿岸のラッコなどが、キーストーン種の
例です。

サイボウズらしい、ユニークなポジションですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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