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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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コンサルは会社の害毒である

満足度★★★
付箋数:20

言っていることがわからなくもないが、言い掛かりともとれる本。

本書はタイトルの通り、コンサル批判本です。

著者は、日本たばこ産業出身で、
外資系コンサルで勤務経験のある中村和己さん。

  「入社した外資コンサルも世界クラスの企業だったが、
  面接の過程で妙な詭弁に出くわさなかったので入社した。
  たぶん、それなりにマトモなのだろうと考えたからだ。
  しかし、今でもその企業名をわたしは経歴には入れておらず、
   “某外資コンサル” で済ませている。なぜなら、キャリアと
  呼べるほどの価値の無い世界だったと考えているからである。」

中村さんが、コンサルが不当に高い対価を要求する
怪しいビジネスだと主張する根拠は、主に3つあります。

1つ目は、コンサルが結果を出せる状況には、限りがあるから。

特に米国やドイツとは違って、株主からの圧力がかからない
日本においては、株主から経営陣を守る番犬としての役割も
必要ないと指摘しています。

2つ目は、経営コンサルは、もう時代遅れだから。

中村さんは、かつては役に立った経営コンサルの分析も、
1980年以降に進んだ経営学の研究によって、
その商品価値を失ったと考えています。

3つ目の理由は、コンサルが企業や社員の成長を阻害するから。

以前、経営コンサルにしかできなかった分析は、
今では社内で行うことが可能で、コンサルから主導権を取り戻し、
自ら行うことで社内を活性化させ、人も成長できるからです。

そして、中村さんがコンサルが不要であることを説明するために、
槍玉に挙げるのは、マッキンゼー出身の大前研一さんです。

  「本書では、かつて世界から “ミスター・ストラテジー” とまで
  呼ばれた大前氏の過去の分析資料を、現代の技術を使って
  精査することにより、伝説の経営コンサルタントでさえ
  実現できなかった “いささか妥当とは言えない仕事” を通じて、
  結局のところ、属人的な能力を使って経営の本質に迫ることが
  いかに難しいかを説明する。」

ここで中村さんがコンサルを批判するのロジックは、
次のようになっています。

経営コンサルが使う代表的な概念分割の技法「MECE」。

最も優秀な経営コンサルである大前さんが、
かつてMECEと考えたことも、10年以上経ってから検証すると、
実はモレがあり、全然MECEになっていなかった。

最高のコンサルでさえ、基礎技術のMECEができないのだから、
その他のコンサルができるわけがない。

こうした不安定な技術を使って生み出すコンサルの提言は、
役に立つはずがない。

コンサル業界のトップで、教祖的な存在であった大前さんに、
ダメ出しをすることで、コンサルを全否定する論法です。

後出しジャンケンで、非難することは簡単ですし、
いくら先見性があると言っても、当時は知り得なかったことも
ありますから、いささか乱暴なロジックのように感じました。

しかし、高額のフィーを請求するコンサルには、
「軽蔑と羨望」があるのも事実ですから、
コンサルに依頼経験のある企業のビジネスパーソンには、
共感できる部分が多い本だと思います。

  第1章 コンサルは、その対価に見合わない
  第2章 ミーシーは、物事を単純化する危険思想である
  第3章 コンサルタントに、意思決定を求めてはいけいない
  第4章 コンサルタントは筆記用具。考えるために社員がいる

この本から何を活かすか?

本書では、大前さんの過去の分析にダメ出しをしていますが、
大前さんの主催する「ビジネス・ブレイクスルー」の受講は
推奨しています。

その理由は、大前さんはマッキンゼーをやめてから、
現在では実務家の側面が強く、コンサルの利権に反する
行動を取っているから。

また、日本に起業家を増やすために、口先だけではなく、
実際に行動を起こしていることも中村さんは称賛しています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 組織・社内教育・コーチング | 07:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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