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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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水平思考の世界

満足度★★★
付箋数:22

昔、あるロンドンの商人が金貸しから多額の金を借りていました。

金貸しは、商人の十代の美しい娘に目を付け、
娘をくれるなら、借金を取り消しにすると持ちかけました。

ずる賢い金貸しは、神さまに決めてもらえばいいと言い、
商人と娘に次のような提案をしました。

金貸しが空っぽの財布に、黒い小石と白い小石を1つずつ
入れておき、娘がそこから小石を1つだけ取り出す。

娘が選んだ小石が黒ならば、娘は金貸しの妻になり、
借金はなかったことになる。

娘が選んだ小石が白ならば、娘は商人のもとに留まり、
商人の借金もなかったことになる。

しかし、娘が小石を取り出すことを拒めば、商人は投獄され、
娘は飢えることになる。

3人は商人の自宅の小石を敷いた庭に立って話していて、
金貸しはしゃがみこんで小石を2つ拾いました。

このとき娘は、金貸しが拾った小石が2つとも黒で、
そのままそれを財布に入れたことに気づきました。

娘は、この難局をどのようにして乗り切ったのでしょうか?

ここで論理的に考えると、選択肢は以下の3つになります。

  1. 小石を取り出すことを拒否する。
  2. 財布に入れられた小石は2つとも黒であることを示し、
   金貸しの不正を暴く。
  3. 黒い小石を取り出し、自分が犠牲となって、
   父親の監獄行きから救う。

このように考えるのは「垂直思考」の持ち主です。

一方、「水平思考」の持ち主は、財布に残されたもう1つの
小石に注目します。

娘は、財布に手を入れて小石を1つ取り出すと、
それに目をやることなく、うっかりを装ってそれを落としました。

小石はすぐほかの小石に紛れ込んでわからなくなってしまった。

「まあ、私ったらなんてことを」と娘は言いました。

「でも大丈夫。財布の中に残っている小石を見れば、
私が選んだのが黒か白かわかりますもの」

水平思考による解決策は、ひとたび思いついてしまえば、
それは論理的で自明のように思われますが、
垂直思考に囚われていると、思いつかないものです。

水平思考(ラテラル・シンキング)とは、ゴールに向かって
1つずつ、ステップを踏み順序立てて考える思考法ではなく、
視点を変えることによって、新しい方向に突然ジャンプする
非連続な思考法です。

水平思考は、本書の著者、エドワード・デ・ボノさんが、
今から40年以上前に初めてつくった言葉です。

オリジナルは1967年刊行の『The Use of Lateral Thinking』で、
本書は2014年版の『Lateral Thinking: An Introduction
の邦訳本です。

デ・ボノさんが初めて水平思考の有用性を提唱してから、
長い年月が経つので、水平思考という言葉自体は一般的となり、
冒頭の小石のエピソードも、どこかで聞いたことがある方も
多いかもしれません。

本書では、水平思考の4つの原則を示しています。

  1. 支配的なアイディアを認識すること
  2. さまざまなものの見方を探し求めること
  3. 垂直思考の強い支配から抜け出すこと
  4. 偶然の機会を活用すること

本書は、垂直思考の限界を超え、新しいアイディアを生む
水平思考の世界へのイントロダクションです。

  「水平思考は乗馬やケーキ作りと全く同じで、
  習得できる技術である。」

この本から何を活かすか?

詐欺師がいなくならないのは、水平思考よりも
垂直思考の人が多いから。

垂直思考する人が頭の中で考えることは、
予想がつくので、他人に利用されやすいのです。

詐欺ではありませんが、マジックでもこの垂直思考の罠を
利用したトリックが、多数考えられているようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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