活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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日産で学んだ 世界で活躍するためのデータ分析の教科書

満足度★★★
付箋数:23

  「誰が見ても分かる “データ” で、筋の通った分かりやすい
   “ストーリー” がないと、極めて限られた時間内でゴーサインを
  もらうことはできない。誰かの思い付きや思い込みで事実と
  違うことを語ってしまったり、間違った方向性を示してしまうと、
  関係する人との人間関係も含めて大変な事態になりかねない。」

本書は、実務上の問題解決で必要なデータ分析から、
人を納得させるストーリーを作り、解決策を示すための本です。

個々の純粋なデータ分析方法を学ぶというよりも、
原因を特定し、その原因に対し最も効果的な対策を打つまでの
プロセスがわかるように解説されています。

著者は、日産時代はグローバルマネジャーとして、
データ分析を駆使して、多数のプロジェクトをリードした、
柏木吉基さん。

柏木さんは、ストーリーのあるデータ分析で、
あのカルロス・ゴーンさんや多数の外国人役員を納得させ、
日産のV字回に貢献しました。

現在は、仕事の成果に直結する実務データ分析トレーナーとして
独立して、セミナーなどを行っています。

本書は、柏木さんが2014年4月号から2015年9月号まで
「日経情報ストラテジー」に連載していた、
「間違いだらけのデータ分析」を基に、加筆修正したものです。

本書で与えられた課題は、ある地区の自動車販売店で
の売上悪化の改善です。

ここ1年、あなたの販売店での自動車の売上が目に見えて
悪化しています。

あなたもそうですが、周りの人も、世の中で言われているように、
若者のクルマ離れや少子高齢化が原因と考えていました。

そのため、顧客の訪問回数やダイレクトメールの発送枚数を
増やしてカバーする等、これまで踏襲してきた挽回策を
ひたすら繰り返すだけでした。

しかし、さすがに今の状況が続くことに危機感を持った
販売本部長が、あなたに新たな改善策を出すように指示しました。

提案の締め切りは、1週間後です。

さて、あなたは、いかにしてこの課題に対処すべきなのか?

本書では、この課題に対し、5つのプロセスで解決策を導きます。

  1. 目的・課題の明確化
  2. 大まかな現状把握
  3. 課題ポイントの特定
  4. 要因の特定
  5. 方策の検討・実施

この流れに沿って、本書では仮説アプローチを使って、
データ分析を進めます。

課題ポイントを特定するためには、WHAT型仮説を用い、
要因を特定するためには、WHY型仮説を用います。

また、本書はデータ分析の本ですが、特に高度な分析方法や
専門的なデータ分析ソフトは必要としません。

せいぜい使う分析方法は、平均、中央値、標準偏差、
相関係数、回帰分析ぐらいです。

エクセルで普通にできる分析で、フレームワークも使いながら、
筋の通ったストーリーを作ることに重きを置いて解説されています。

メインとなる事例は、「売上の回復」1つだけですが、
これは業種を問わず求められる普遍的な課題ですから、
自動車を他の商品やサービスに置き換えることで、
応用可能だと思います。

この本から何を活かすか?

  重回帰分析には「マルチコ」に注意。

本書では、さわりだけですが、重回帰分析をするときには、
multicollinearity(多重共線性)に注意することにも、
触れられていました。

マルチコとは、重回帰分析で説明変数同士に相関があると、
適切な分析ができないという問題です。

重回帰分析で使う説明変数は、それぞれが全て相関せず、
互いに独立していることが前提になっていますが、
これが実務においては、一筋縄ではいかない問題です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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