活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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すべての仕事はクリエイティブディレクションである。

満足度★★★
付箋数:22

  「本書は、広告代理店のクリエイティブ・ディレクターという
  立場から、今まで体系的に語られたことのなかった、
   “クリエイティブ・ディレクション” について、
  初めて明確に書かれた本になるはずである。
  さらに、クリエイティブ・ディレクションという技術が
  有効なのは、広告だけではない。実は、すごく汎用性があり、
  ほぼすべての仕事に応用可能であることが証明される予定である」

本書の著者は、日本を代表するクリエイティブディレクター、
電通エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターの
古川裕也さん。

なぜ、クリエイティブ・ディレクションの技術が、
広告以外のでも使えるのか?

それは、どんな仕事でも突き詰めると、
課題があって、それに対する解決策(アイディア)を考え、
実行(エグゼキューション)するのが本質だから。

ものごとを良い方向へ、アイディアで変えることが、
クリエイティブ・ディレクションの技術なのです。

古川さんは、クリエイティブ・ディレクションの仕事は、
次の4つで成り立ち、これ以外のことは、
むしろしない方がいいとまで言っています。

  1. ミッションの発見

   ミッションと課題は別のものであり、
   「欲望」と「潜在」の2つがキーワード。

   ミッションは、上の次元へ引っ張り上げなくてはいけない。

  2. コア・アイディアの確定

   ブランドの社会的存在意義を定義し、普遍性と新規性をもった
   コア・アイディアを設定する。

   ブランドとは、哲学そのものであり、コア・アイディアは、
   それをつかみとれるようにするためのツール。

  3. ゴールイメージの設定

   ゴールイメージの設定とは、ターゲットとの接触面を設計すると
   同時に、ターゲットとブランドの遭遇を設計すること。

   アイディアの意味を超えて「こんな感じ」を設計し、
   共感を形成し、非論理領域で人を動かす。

  4. アウトプットのクオリティ管理

   表現の点数を上げ、傑作にならざる得ないように追い込む。
   
   傑作には、「びっくりさせる力」と、はたとひざをうつように
   「納得するさせる力」の2つが必ず入っている。

10年近く続くロングセラーCMの、ソフトバンク「白戸家」シリーズ
と、サントリーBOSS「宇宙人ジョーンズ」シリーズ。

この2つのCMは「異常値」を戦略的意識的に用意して、
人の印象に残るアウトプットを確実に作っているようです。

普通の家庭では、お父さんは白い犬ではないし、
ハリウッドセレブのような顔をした宇宙人は、地球に偵察に来ない。

つくり手側が、異常値を発生させることを強く意識してこそ、
この2つのシリーズはヒットしたと古川さんは解説します。

また、本書では広告業界以外のクリエイティブ・ディレクションの
事例として、グッチで継続的にブランディングを続ける
トム・フォードさん、リブセンスでビジネス・デザインする
村上太一さん、大統領選挙で対比的にイシューを設定して
勝利したバラク・オバマさんの3例を挙げて説明しています。

どんな分野の問題でも、クリエイティブに解決できるように
なるには、本書に詰め込まれている古川さんの叡智を
時間をかけて1つずつ自分のものにしていく必要がありそうです。

この本から何を活かすか?

本書には、古川さんと伝説のクリエーター、ダン・ワイデンさん
との対談が掲載されています。

その対談を古川さんは、次のように表現しています。

  「勘のいい方はお気づきだと思うけれど、これは、僕にとって、
  とても短い『ヒッチコック/トリュフォー』だった。」

古川さんの言う『ヒッチコック/トリュフォー』とは、
もともと映画評論家だったフランソワ・トリュフォーさんが、
敬愛する映画監督のアルフレッド・ヒッチコックさんに
映画術の真髄をインタビューしてまとめた本です。

1990年に晶文社から刊行された、映画ファン必携の傑作本、
定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー』のことです。

ヒッチコキアンの私も持っている、★★★★★の本です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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