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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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「超」集中法

満足度★★★
付箋数:16

本書は、野口悠紀雄さんが20年前にドラフトを書き始め、
完成稿まで辿り着けず、埋もれたままになっていた幻の原稿を
掘り起こして完成させた本です。

  「本書で述べるのは、 “さまざまなことに『コア』と呼びうる
  ものがあり、努力をそこに集中すべきだ” ということです。
   “コア” とは “核” という意味です。コア機能、コア商品、
  コアメンバーなどというように使われます。
  全体の中でコアが占める比率は量的には2割程度であることが多く、
  他方で、 “コア” によって全体の成果や価値の8割程度が
  生み出される場合が多いのです。
  このことは、 “2:8法則” と呼ばれます。」

本書では、重要な部分を「コア」と呼びますが、
基本的に「2:8法則」について書かれた本です。

「2:8法則」については、これまでに多くの本で、
その重要性が指摘されてきました。

この語り尽くされたテーマを、野口さんは、なぜ選んだのか?

私見では、本書が20年前に書き始められた本だから
だと思います。

しかし、野口さんは、これまでの「2:8法則」本では、
次の2点について述べられていなかったからだと説明しています。

  1. コアは、どうすれば見つけ出すことができるのか?
  2. コアが変化したとき、どのように対応したらよいのか?

いくら「2割」の重要性がわかったとしても、それがどこかを
特定できなければ、集中しようがないからです。

「2:8法則」は、あらゆるものに当てはまるので、
もちろん本書自体も例外ではありません。

本書の重要な「2割」の部分に該当するのは、
コアを見つけ出す具体的な方法です。

ただし、そのコアを見つけ出す方法がノウハウと呼べる
レベルまで煮詰められていないのが、少し残念なところです。

野口さんが、かつて提唱した「押し出しファイリング」が使える
資料整理や、「受験勉強」という特殊な領域では、
比較的簡単にコアを見つけることができます。

問題は、ビジネスでどのように「コア」を見つけるかです。

本書ではその方法について、次のように解説されています。

  「第1に、自分が担当している事業について、できる限りデータを
  定量的に把握する必要があります。(中略)
  いまではデータのグラフ表示が実に簡単にできるので、
  それだけで、多くのことが分かります。」

これは、数値化できるものについてのコアの見つけ方です。

では、数値化、グラフ化できないものの見つけ方は?

  「あなたの職場を見渡してください。ヒット商品や企画を連発
  したり、どの地域を担当しても必ず一定の成績を上げる人がいます。
  (中略)そういった名人芸を持っている人から、盗めばよいのです。
  昔から、名人芸は教えてもらうものではなく、
  盗むものだったではありませんか。」

本書は、2:8法則を解説する本としては納得感がありますが、
かつての野口さんの著作のように、新しいノウハウや方法論を
期待して読むと、肩透かしを感じるかもしれません。

特に、野口さんの「超」シリーズにお世話になった人ほど、
事前期待は高いので、読後に感じる落差も大きい気がします。

本書はコアとなる2割が有用な本と言うよりも、
残り8割を楽しむ本と考えた方が良さそうですね。

この本から何を活かすか?

  受験英語と日常英語はコアが違う

このことに初めて気がついて、単語集を執筆したのが森一郎さん。

昭和の大ベストセラー『試験にでる英単語』の著者です。

森さんは、かつて日比谷高等学校で教鞭をとっていて、
実は野口さんの担任だったそうです。

「でる単」は森さんが日比谷高校時代に執筆した本で、
野口さんは、何度か呼びだされて実験台になったとか。

それにしても、「でる単」は、まだコンピューターが
今のように使えない時代に書かれていますから、
データ集計はすべて手作業だったそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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