活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT


≫ EDIT

「偶然」の統計学

満足度★★★★
付箋数:27

  「本書のテーマは、到底起こりそうにない出来事である。
  考えれば考えるほど起こりそうにない物事がなぜ起こるかに
  ついて語っていく。だがそれだけではない。
  なぜ次々に起こるものなのかも解き明かす。
  最初は矛盾に思えるかもしれない。考えれば考えるほど起こり
  そうにないのに、いったいどうやって次々起こるというのか?
  起こりそうにないと言うからにはまれなはずだ。」

本書の著者は、インペリアル・カレッジ・ロンドン数学科の
名誉教授のデイヴィッド・J・ ハンドさん。

ハンドさんは、普通に考えて、いかにも起こりそうにないことが、
なぜ次々に起こるのかについて、ほぼ数式なしで解説します。

例えば、日本でもお馴染みの「ロト6」。

これは1~43の43個の数字の中から異なる6個の数字を、
自分で選んで購入する、数字選択式の宝くじです。

抽選機による抽選が、週に2回行われます。

もし、ロト6が、「2回連続で同じ当選番号」になったら、
尋常ではないことが起こったとして、世間を驚かせることでしょう。

これが実際に、ブルガリアの国営ロトで起こりました。

ブルガリアのロト6は、1~49までの49個の数字の中から
選ぶので、日本のロト6より当選確率は低いハズです。

この異常事態の発生に、担当大臣は大掛かりな不正が行われた
可能性を疑い、調査を実施したほどです。

実は、ロト6が2回連続で同じ当選番号になる確率は、
起こってもそれほど驚く必要のない程度に起こる確率なのです。

ポイントは、「きわめてありそうにない」ことであって、
「絶対にありえない」ことではないこと。

  「超大数の法則:十分に大きな数の機会があれば、
  どれほどとっぴな物事も起こっておかしくない」

これは、試行回数を十分に多くすると、理論上の確率に近づく、
いわゆる「大数の法則」とは別の概念です。

超大数の法則は、出来事をこれと決めて、十分な数の機会を
与えたなら、1回の機会でどれほど起こりそうにないことでも、
起こってしまうという考えです。

  「同じ6個の数を選ぶ確率が2分の1を超える ― この出来事が
  起こる可能性のほうが高くなる ― には何回の抽選が
  必要だろうか。誕生日の問題と同じようにして解くと答えは
  4404回だ。抽選が毎週2回、年間104回行われるとすると、
  この回数の抽選には43年かからずに達する。」

ブルガリアで、2回連続で同じ当選番号になったのは、
ロト6が始まって53年目のことです。

実はそれだけ試行回数が多くなると、起こる確率の方が
高くなるのです。

ましてや、世界中でいくつもの国でロトの抽選が
次々と行われている事実を考えると、
どこかの国で2回連続同じ当選番号になることは、
それほど驚くべきことではないのです。

ロトで2回連続大当たり、2回連続で雷に打たれる、
3大会連続でホールインワン達成、暗殺の夢を見たあとに
暗殺されたリンカーン大統領、10万年に1度の金融危機・・・・

本書を読むと、こうした今まで「ありえない」と思っていたことが、
実はけっこう「ありえる」ことに納得できます。

数学的思考法を訓練する本ではありませんが、
確率や統計で騙されないための、
最低限のリテラシーは身につく本だと思います。

この本から何を活かすか?

本書の「ありえなさの原理」は、到底起こりそうにない出来事が
起こることを説明するもので、次の5つの法則からなっています。

  ・不可避の法則
  ・超大数の法則
  ・選択の法則
  ・近いのは同じの法則
  ・確率てこの法則

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 数学 | 06:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://ikadoku.blog76.fc2.com/tb.php/2535-0c68ae82

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT