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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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初歩からわかる数学的ロジカルシンキング

満足度★★★★
付箋数:25

株式会社SCCの角井さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

雑誌でよく見かける広告に、次のようなものがあります。

  「この財布が金運を呼び、お金持ちになりました」
  「このブレスを付けて、ダイエットに成功しました」
  「このストーンを買って、モテモテになりました」

お金・ダイエット・恋愛で成功間違いなしと称する、
怪しいグッズや情報を販売する広告には、
必ず成功者の体験談が写真付きで掲載されています。

これらの広告は、「この壺のおかげで幸せになった」と同じ、
一種の霊感商法ですね。

ほとんどの人が、広告を見ただけで怪しいと感じると思いますが、
数学的にどこが間違い(詐欺)なのか指摘できますか?

これらの広告では、「十分条件と必要条件の関係」を
誤魔化しているのです。

「PならばQである」と言える時の、Pが十分条件でQが必要条件。

「人間ならば哺乳類である」という場合は、
人間が十分条件で、哺乳類が必要条件となります。

哺乳類という大きな領域の中に、人間という小さな領域が
完全に含まれから命題として成立します。

広告では、あたかも「財布を買えばお金持ちになる」ように
書かれていますが、財布を買うことが大きな領域で、
お金持ちになることは、その中に含まれた小さな領域の
関係にはなっていません。

要するに、財布を買った人の中には、
偶然お金持ちになった人がいるかもしれませんが、
お金持ちにならなかった反例がたくさん存在するのです。

こららの広告には引っ掛からなかった人でも、
お医者さんに、次のように言われたらどうでしょうか?

  「あなたの病気は手術をすれば必ず治ります。
  ですからあなたは手術を受ける必要があります。」

実は、ここでも十分条件と必要条件のすり替えが起こっています。

もちろん、お医者さんは詐欺をしようと思って
言っているわけではありませんが、このように十分条件と
必要条件のすり替えは、相手を思うように誘導するための
常套手段ですから、注意する必要があるのです。

この「怪しげな壺を買わなくてもすむ方法」は、
本書の第2章の中で解説されています。

本書は、ロジカルシンキング力を鍛える本です。

ロジカルシンキングには、できるだけわかりやすく説明する
コミュニケーション能力の側面と、正しいことが明白な結論を導く
問題解決能力の側面の2つがあります。

著者の永野裕之さんは、この2つを身につけるためには、
「数学」が最も適していると考えています。

そこで本書では、数学的な切り口から、
ロジカルシンキングについて解説します。

ただし、数学的と言っても、中学数学の基本的な部分だけしか
使わないので、本書は決して難しくはありません。

私が本書を気に入ったのは、各章の最後に「練習問題」が
豊富に掲載されている点です。

読んで理解するだけでなく、実際に手や頭を動かして、
楽しみながら、数学的ロジカルシンキング力を
身につけられるのが有り難いですね。

この本から何を活かすか?

本書では、数学者の秋山仁さんが『数学に恋したくなる話』の中で
挙げている「理系大学進学に必要な能力」が紹介されていました。

  1. 自分の靴を揃えて指定されている自分の靴箱にしまえる
  2. 知らない単語の意味を、辞書を引いて調べることができる
  3. カレーライスが作れる(レシピを見てもよい)
  4. 最寄り駅から自宅までの地図が書ける

これを永野さんが翻訳すると、1は「1対1の概念」、
2は「順序関係の理解」、3は「手順を整理し実行&観察」、
4は「抽象能力」ということになるようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 10:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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