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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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文系の壁

満足度★★★
付箋数:21

  「この対談集は若い世代の人たちと議論をした報告である。
  さまざまな会合に出てふと気づく。
  居合わせた人の中で自分が最年長だ、と。
  自分が歳をとったことを、しみじみと感じる。
  対談の背景は、いわゆる理科系の思考で、文科系とされる問題を
  考えたらどうなるだろうか、ということだった。」

本書は養老孟司さんと4人の理系人との対談集。

若い世代というのは、養老さんから見てなので、
世間一般から見て若いかどうかは微妙なところです。

対談の相手と、対談のテーマは次の通りです。

  第1章 理系と文系 ― 論理と言葉

対談者は、工学博士で、『すべてがFになる』などの
理系ミステリーで知られる作家の森博嗣さん。

  第2章 他者の現実を実体験する技術で、人類の認知は進化する

対談者は、理研の適応知性研究チームのチームリーダーで、
スマホとダンボールケースで手軽に手軽にバーチャルリアリティを
体験できる「ハコスコ」を販売する藤井直敬さん。

  第3章 「唯脳論」の先にある、なめらかな社会の可能性

対談者は、スマートニュース株式会社の代表で、
伝播投資貨幣PICSYが、未踏ソフトウェア創造事業に
採択された鈴木健さん。

  第4章 ジャーナリズムか、生き物そのものを見るか

対談者は、『捏造の科学者 STAP細胞事件』で
大宅壮一ノンフィクション賞などを受賞した
毎日新聞科学環境部の記者の須田桃子さん。

養老さん自身は、計算機の発達で、方法論的には理系も文系も
大きな違いはなくなったと考えています。

むしろ、自然と直面するフィールド科学か、
実験室に籠もる実験科学かの違いの方が大きいと考えています。

それでも理系と文系の思考のアプローチ方法の違いは
実感しているようで、森さんとの対談ではその点について
話をしていました。

例えば、独楽(コマ)がどうして倒れないのか。

文系の人は、「独楽は回っているから倒れない」ことで納得して、
この問題を解決済みにします。

一方、理系の人はそこでは納得せず、回っている物は、
なぜ倒れないのかまで考えます。

また、コップに入っている水にインクを1滴垂らしたあと、
しばらくするとインクは消えてしまいます。

理系の人は、拡散の仕組みからエントロピー増大則まで
考えて納得しようとしますが、文系の人は「そういう現象だ」と
考えて次へ進みます。

これはどちらの思考がイイとか、悪いとかいう話ではありません。

しかし、養老さんも森さんも、文系的に考える方が、
社会活動をする上では物事の処理が早く、
いろいろな問題を避けて上手に生きていけると考えているようです。

これは、前提を信じて更に先に進むか、
前提を疑って根本から考え直すかの違いです。

ビジネスでも日常生活でも、本来ならその場面に応じて
この2つの思考法を使い分けすることが必要です。

しかし、文系あるいは理系の一方の要素が強い人は、
その切替が難しいのかもしれません。

この本から何を活かすか?

  ティシュのように配られる仮想現実

  「 “これからバーチャルリアリティの時代が来る” といわれ続けて
  きましたが、これまでは一度波が来ても結局失速していきました。
  でも、今度は本当に来ると思います。気軽に手が伸びるように、
  値段が極端に安いことがきっと必要だったんでしょう。」

バーチャルリアリティの未来について、このように語る藤井さん。

そんな未来を実現するために作られた、
ダンボール製のVRビューワーとスマホを使って、
お手軽にバーチャルリアリティ体験ができる「ハコスコ」。

アマゾンでも販売しています。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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| 科学・生活 | 09:24 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

はじめましてー!

いつも参考にさせていただいています。
一年間ですごい量の本を読むのですね(>_<)

自分も見習いたいです!

| nori11 | 2015/07/19 18:51 | URL |















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