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読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

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なぜ人類のIQは上がり続けているのか?



満足度★★★
付箋数:18

  「人は賢くなっているのか?  “現代の私たちは祖先に比べて
  考える能力が高いのか” という意味なら、そうではない。
   “私たちは、経済発展にともなって増加する諸問題をはじめ、
  今日の複雑な世界に対処する知的能力を進化させてきたか”
  という意味なら、そうだ。(中略)

  まちがいなく、 “知能指数(IQ)” は時代とともに
  上がりつづけている。この事実はとても重要だ。
  時代ごとのIQの上昇傾向を調べることで、人間を見つめるための
  窓が開き、それまでぼんやりしていたことがわかってくる。」

日本では、一般的にあまり知られていませんが、
人類の知能指数が過去100年にわたって上昇し続けている事実は、
欧米では広く知られています。

特にアメリカでは、IQ70以下の人は凶悪犯罪を起こしても
死刑が免責となることなどから、IQの注目度は高いようです。

1984年に、ニュージーランドのオタゴ大学政治学部の名誉教授、
ジェームズ・フリンさんは、35カ国の知能検査のデータから
多くの国でIQスコアが世代にわたって上昇していることを
発見しました。

後に、IQが時代とともに上昇しているこの現象は、
発見者の名前をとって、「フリン効果」と名付けられました。

本書は、フリンさんご本人による、「フリン効果」の解説本。

  第1章 はじめに
  第2章 知能指数と知能
  第3章 途上国
  第4章 死刑、記憶喪失、政治
  第5章 若さと老い
  第6章 人種と差別
  第7章 社会的想像力
  第8章 進歩と謎

本当に「フリン効果」があるかどうか、多少の議論の余地は
残っているものの、この効果が広く知られていることを前提に
その誤解を解くスタンスで本書は書かれています。

また、「フリン効果」がもたらす影響について、
様々な角度から論じています。

  「本書では、時代や場所が人の知性にどんな影響を
  与えているのかを解き明かしていきたい。先進国や途上国において
  認知能力の傾向はどうなっているのか、今後21世紀が終わるまでに
  その傾向がどう変わっていくのかについて述べたいと思う。」

本書で主なデータとして使われている知能検査は、
レーヴン斬新的マトリックス検査(RPM)や、
ウェクスラー成人知能検査(WAIS、WAIS-Ⅲ)などです。

ちなみに、イギリスの心理学者チャールズ・スピアマンさんは、
知能は、一般因子(g因子)と特殊因子(s因子)の2つの因子から
構成されていると説きました。

g因子は、いわゆる「地頭がいい」ことを示すものです。

語彙の豊かな人が算数や行列推論でも成績が良かったり、
ある楽器の演奏がうまい人はほかの楽器の演奏もうまいなど、
よく見られることです。

このようにg因子は、何かの能力に秀でている人が、
すべての能力に満遍なく秀でているという傾向を示します。

一方、s因子はそれぞれが独立した専門的に働く因子です。

本書では、「なぜ、女子は低いIQで大学に入れるのか?」
といった話題も提供していますが、少し学術的な印象の強い本です。

この本から何を活かすか?

2013年にフリンさんがTEDで行った講演、
「Why our IQ levels are higher than our grandparents'
(なぜ私たちのIQは、祖父母たちよりも高いのか?)」の映像は
こちらです。



Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
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