活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT


≫ EDIT

チームの力



満足度★★★★
付箋数:24

私たちは、この社会で生きていく上で、
様々な「理不尽」なことを経験します。

その「理不尽」をもたらす原因は、一体何なのでしょうか?

特定の個人が、理不尽の起因となることは、
それほど多くありません。

実は私たちが毎日暮らす上で感じる理不尽の9割は、
「組織」がもたらすものなのです。

組織は作られてから時間が経つと大きくなり、複雑怪奇化します。

既得権益が発生し、次第にコントロールできなくなり、
目指していた目的から外れ、保身や延命が目的となります。

  「怪物と化した組織では、人はひとりの人間である前に
   “組織人” という名の僕となり、本質は失われ、誰がどう考えても
  おかしい理不尽がまかり通ることになるのだ。」

本書の著者、西條剛央さんは理不尽の発生源となる組織を
「巨人」になぞらえています。

巨人とは、諫山創さんが別冊少年マガジンに連載している
ダークファンタジー漫画『進撃の巨人』に登場する巨人のこと。

『進撃の巨人』はアニメ化、映画化もされ、コミック累計発行部数
4000万部を超える大ヒットとなりました。

  「すべての組織は人間でできている。
  巨大化し、ときに暴走し、人間を食い物にするようになる。
  巨人は侵攻を阻む壁を壊し、人々の暮らしを脅かすきっかけを
  作った超大型巨人は、さながら日本政府といったところか。
  巨人は圧倒的パワーのみならず、高い再生能力を持っている。
  知能は低く、その表情は、笑顔なら笑顔といったように、
  特定の表情に固定化されたなんとも不気味な顔をしている。」

巨人化しない組織を作るために、本書は構造構成主義の観点から
「チーム」を論じます。

構造構成主義とは、物事の本質からなる原理を把握する学問で、
価値の原理、方法の原理、人間の原理といった
原理群からなる体系のようです。

この構造構成主義を使って、西條さんが東日本大震災のときに
立ち上げたのが、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」です。

西条さんは、ボランティア未経験ながら、「ふんばろう」を
3000人以上からなる日本最大規模の総合支援プロジェクトに発展させ、
既存の組織や団体が果たせなかった大規模支援を実現しました。

本書では「ふんばろう」を1つの題材として、
西條さん独自のメタ理論である構造構成主義を用いて、
「チーム」による新しい組織論を解説します。

  序章 『進撃の巨人』の “巨人” とは何か
  第1章 なぜ未曾有のチームができたのか
  第2章 どんなチームを作るのか ― 「価値の原理」
  第3章 ぶれないチーム運営 ― 「方法の原理」
  第4章 機能するチームとは ― 「人間の原理」

チーム作りから、リーダーシップ論、戦略の立て方、
モチベーションを引き出す極意、トラブル解消法など、
チームの力を最大限に伸ばすための原理が語られています。

具体的なチーム作りの方法というより、
なぜそうすべきかに力点を置いて解説されていますね。

一度作られた組織は、存続するこがその組織のDNAに
組み込まれてしまいます。

西條さんが説くのは、組織を腐敗したゾンビ化させることなく、
いきいきとした「チーム」として存続させる方法論です。

この本から何を活かすか?

これから『進撃の巨人』を読む方は注意してください。
本書にはネタバレがあります。

本書の冒頭では、組織論的な観点からこの漫画の
ヒットの秘密を分析しています。

詳細に分析されているので、本書を普通に読んでいくと、
物語のキーになるプロットがわかってしまいます。

私は『進撃の巨人』の1巻だけ読んでいて、
そのうち続きを読もうと思っていたので、
本書のこの部分だけは読みとばすべきでしたね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 組織・社内教育・コーチング | 06:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://ikadoku.blog76.fc2.com/tb.php/2437-5d3525ad

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT